7月上旬のこの時期。そろそろ、いわゆる「夏休みの学習」を本格化させたいなと多くの人が思っているでしょう。中でも、入試の基礎が何とか固まったかどうかぐらいの人で、次に何をやったらよいか決めかねている人が多いと思います。
使う教材が決まっている人はそれを使えばよいのですが、まだの人は一体何をすべきでしょうか。そういった質問を受けたとき、筆者は迷わずこう答えます。
・・・「力試し」をしましょう。
最も分かりやすいのが、一部の難関を除く国公立大の志望者の場合で、ほとんどの人がこう言うでしょうがやはりセンター向けの教材を何かやるべきでしょう。教科書レベルがようやく仕上がった程度の人は単元別に編集されたものを選び、苦手分野をなくすように。もう少し余裕のある人には、時間を計りながらどの程度解けるか試して欲しいので、模試形式の問題集をすすめます。
すでにセンターは通過点と言い切れるレベルに達している受験生の皆さんには、いわゆる入試の標準レベルの問題を幅広く集めた問題集をすすめます。夏休みは1つの分野に集中して学習する時期があってもよい。いつどの分野をやるか。それを見きわめるためにも、この時期はいろいろな問題に触れておいて欲しいのです。
さて、困るのが受験校がまだハッキリ決まっていない人です。入試の基礎が少し固まった程度では過去問には手が出ない。私立だけになる可能性があるからセンター本もイマイチ。そういうときにどうするか??
・・・過去問をやるのです。
ただし、今の志望校・学部の過去問ではありません。併願校として受験する可能性のあるところの赤本を集めて、解けそうな問題だけでもやってみるのです。学校に置いてある赤本を利用したり、古本屋で少し前の年のものを買ったりすれば、費用もそんなにかかりませんよ。
筆者も、受験生のときにこれをやりました。コンピュータの勉強がしたかったので、そういう学部の赤本をいろいろ見ましたが、本当にピンからキリまであってビックリしました。地元で併願校にしようと思っていた大学の問題が意外とあなどれなくて、「誰が解くんだこんなの?」と毒づいたり、マーク式で長く誘導していく問題に馴染めず、記述のウェイトの高い大学を探したり・・・。
当時なりに、併願校を決める際は名前だけで選ぶのでなく、本来の志望校の傾向に沿った勉強をしながらでも無理なく狙えるところを見つけねばと思いました。
とにかく、皆さんひとりひとりのおかれた状況によってやるべきことは変わりますが、基本となる考え方は同じで、本番で解く問題よりもややレベルを下げた問題にいろいろ当たるということです。今の自分に即答できるレベルがどこまでかを知る、つまりは4月から勉強してきたことをどこまで具体的に「点数」にできるかをチェックする。このことを念頭において頑張ってください。