当サイトの質問受付掲示板で、「ある参考書を使っているが問題数が少なく、解説を読んでも理解できないところが『それっきり』になってしまう。何か別の本で補えないか」という質問をよく受けます。それを踏まえて、今回は「演習量を補う」というテーマでお話させていただきます。
まず、教科書の問・練習〜節末問題レベルでは、もちろん学校でもらった問題集をやり直すだけでも十分なのですが、もし新しい本を買うとしたら
○「カルキュール[計算力・基礎力アップ問題集]」(駿台文庫)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/45.html
がイチ押しになると思います。「黄チャート」もしくは同レベルの参考書と同時進行でやっていってもいいですが、少し上のレベルの問題に触れたあとで、基本に戻って類題を探し、一気に解き進めていくとより効果があります。
さらに、高1生・高2生で定期テスト対策がうまくいかずに困っている生徒さんには
○「ここからがわからない 入試基礎」(旺文社)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/290.html
という本があります。いわゆる傍用問題集レベルで理解不理解の差になる問題を抜き出して集めたような本ですが、「ああ、何かこんなのあったなあ」みたいな感じでスイスイやり直すことができたら知識の穴がかなりの部分埋まるはずです。ただし、時間がなくてあせっている人が取り組むと逆にドツボにはまりやすいという危険性もあるので、取り組むには注意を要します。
力だめしを兼ねるなら、センター対策本を使うのも手です。教科書レベルから復習したければ単問を多く収録してある
○「ズバリ攻略!センター試験」(桐原書店)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/78.html
など、2次レベルの演習と並行してやるなら分野別編集だが難易度は本番に近いレベルが中心の
○「解決!センター」(Z会出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/66.html
などの選択肢があります。
すでに入試レベルに一定の見通しを得ている人は本選びにあまり苦労しないと思います。過去問で演習量を補うことができるからです。
とくに私大を中心に受ける人は、同じ学校でも学科や日程で複数の入試問題があったりするので、こういうものに幅広く触れていくと、それだけでもかなりの練習になるはずです。併願校の問題とも解き比べてみて、その違いが実感できれば、志望校・学部の出題傾向もよりよく分かって一石二鳥です。
国公立大の志望者には、分野別の問題集があります。新課程版が最近発売された
○「新こだわって! 国公立2次対策問題集」(河合出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/340.html
は、全部やるにはさすがにしんどいですが、1冊や2冊、それも取り組む問題をうまく選んでやればさほど負担になりませんから、ぜひ選択肢の1つに入れてください。特に、受ける大学が決まっていて、志望校の頻出分野を中心に対策したい人には重宝するでしょう。
逆に「学部」で決めている人は、センターの結果しだいで受験校も変わるわけですから、地元なら地元で受ける可能性のあるところの過去問を多く解きます。本来の志望校より下のレベルから「攻めて」いく感じでやっていくと無理なく進めていけると思いますが、ときどき難しい問題に出会うこともあるでしょうからそこは深入りしすぎないように注意してください。
このように、一口に「演習量を増やす」といってもやるべきことはさまざまですが、メインの教材と同レベルかやや易しめからという基本は変わりません。実力アップの分かれ道にもなってくるのでしっかり取り組んでください。