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『ねえ、今日から算数パズルやらない?』【問題編】
発行者:水野 健太郎
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/
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お正月、久々に家族・親戚が集まって、トランプゲームに
興じたという人は、今だとどれぐらいいるのでしょうね。
筆者が子どもの頃は、まだテレビゲームも珍しい時代でしたから、
家族・親戚で何かやるとなれば、トランプが多かったですね。
・・・その中でも、1回のゲームでカードを1人1枚ずつしか
引かないゲームがあるのを、皆さんはご存知でしょうか?
「インディアン・ポーカー」というゲームなのですが、
トランプのカードをひいて額(ひたい)にあて、要するに
自分には自分以外のひいたカードだけが見える状態で、
互いの反応からカードの優劣を予想し、チップを賭けるのです。
カードを額にあてた様子が、アメリカ・インディアンの
羽飾りを連想させることから、こう呼ばれているようですよ。
今回は、この「インディアン・ポーカー」を算数パズルの
「推理」の問題にアレンジしてお楽しみいただきます♪
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例題
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1,2,3,4,5の書かれたカードが1枚ずつ、
5枚とも裏向けて置いてあります。
A,B,Cの3人のプレイヤーが、これらのカードを1枚ずつ
ひいて額にあて、自分の持っているカードに書かれた数が
3人の中で何番目に大きいか当てるゲームをします。
このゲームには審判がいて、審判はA→B→C→A→B→・・・
の順に3人に質問していき、3人は、自分のカードが
3人の中で何番目に大きいか分かればその番号を言い、
分からなければ「わからない」と言います。
さらに、3人は互いの答えをすべて聞いていて、あてずっぽうや
うそでなく、正しく考えて正直に答えるとします。
(ここからが問題)
BからはAのひいた3、Cのひいた4のカードが見えています。
このとき、Aは最初の質問で自分が何番か正しく当てました。
Aは何番と言ったでしょうか。
また、Aの答えを聞いたあとBは何と答えればよいでしょうか。
→→→→→[例題の解答・解説]
最初に質問されたAの立場で考えてみます。
Aが最初に自分のカードが何番目に大きいか分かるとすれば、
それは次の3つの状態のどれかしかなく、それ以外の場合、
Aの答えはいつも「わからない」となることに注意します。
$ B,Cのカードが1,2の組み合わせ→Aは「1番」
$ B,Cのカードが4,5の組み合わせ→Aは「3番」←コレ!
$ B,Cのカードが1,5の組み合わせ→Aは「2番」
$ その他の組み合わせは、すべて「わからない」
いま、Cのカードは4ですから、4を含む2枚の組み合わせは
4と5しかなく、Cが4だからBは5となります♪
よって、Aは最初の質問で「3番」と答えたとわかります。
・・・そして、今までのことを、Bも正しく考えます!
Bにとってみれば、Aの答えから自分のカードが5だと
分かったわけですから、Bの答えは「1番」となります。
ここまでの説明で、考え方の「ノリ」が分かりましたか?
同じ設定の問題を2題出しますので、考えてみてください。
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問題(初級)・・・例題が解けた人なら、楽勝、楽勝?
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BからはAのひいた3、Cのひいた1のカードがそれぞれ
見えていて、Aは最初の質問で「わからない」と答えました。
このとき、Bは自分のカードに書かれた数を知ることが
できますが、それはいくつでしょうか。
※この問題は、1月23日(土)配送分にて解説します。
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問題(中級)・・・こちらは、少々手こずるかも知れません
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CからはAのひいた3、Bのひいた4のカードがそれぞれ
見えていて、Aは最初の質問で「わからない」と答えました。
このとき、Bは自分が何番かを必ず当てることができますか。
「できる」「できない」のどちらかで答えてください。
さらに、そのように考えた理由を示してください。
※この問題は、1月30日(土)配送分にて解説します。