♪こんにちは!
算数パズル・ナビゲーターの水野健太郎です。
突然ですが、実は昨年もやらせていただいていました
「中学入試直前スペシャル」をお届けしたいと思います!
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『ねえ、今日から算数パズルやらない?』
発行者:水野 健太郎
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/
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問題(上級)・・・一応、前半は比較的簡単にしていますが
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次の文章を読み、空所[ ]に入る数を求めてください。
ただし、同じ記号の空所には同じ数が入ります。
ある会社で、丈夫さが売りのパソコン(PC)が作られました。
このPCがどれぐらい丈夫かを調べるために、PCをビルの
窓から落として壊れるか壊れないか調べる実験をします。
その際、例えば11階から落とすと壊れるが10階から落とすと
壊れないというふうに、どの高さから落とすと初めて壊れるかを
「1階刻みで」調べたいということにしましょう。
もし実験で壊してよいPCが1台しかなければ1階、2階、
・・・と順に調べていかなくてはなりませんが、壊してよい
PCが2台あり、壊れなければ引き続き実験で使ってよいと
すると、ただ下から順に調べるよりも効率よい方法があります。
1台を1階より高い所から落とし、壊れてしまえば残り1台で
下の階から順に調べ、もし壊れずに済めば同じように考えて
さらに上の階から落とす、これを繰り返していきます。
いま、実験で壊してよいPCが2台、落とす実験が10回まで
出来るとします。そのとき、1回目の実験でPCが壊れると
残り1台、残り9回の実験で1階から順に調べていくしかなく
なりますから、1階刻みということに注意して、1回目は
[ア]階から落とすことにします。もしここでPCが壊れずに
済めば、[ア]階の1つ上から先についても同じように考えて、
2回目は[イ]階から落とします。ここでPCが壊れたら
やはり残り1台を使って[ア]階と[イ]階の間を下から順に
調べ、それでも壊れなければさらに上の階から落とすという
ことを繰り返していきます。すると、1階から[ウ]階までに
ついて、落として壊れるかどうかを1階刻みで調べられます。
このやり方で実験したとき、1台目のPCが最初の実験から
数えて4回目、2台目のPCが6回目に壊れたとします。
すると、このPCは最も高くて[エ]階から落としても
壊れずに済むことがわかり、そのように宣伝できるわけです。
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問題(上級)の解答
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さあ〜、分かりましたか?
問題文にもあるように「場合分けの考え」が出来るかどうかが
ポイントですが、壊れるか壊れないかのどちらかであることは
分かっても、そこから考えて実際に「戦略」を考えることが
できるかという良い訓練になるのではないでしょうか。
・・・まずは、答えをお教えします。
$ ア:10 イ:19: ウ:55 エ:28
実験は10回までできるので、「下手な」やり方でも
1階から10階までは1階刻みで調べられますね。
そこで、PCは2台ありますから1回目に大胆にもその一番
上の10階から落とすわけです。ここで壊れたら、壊れずに
済む最も高い階をつきとめるため、残り1台で残り9回で
1階から9階までを順に調べることになります。
次に壊れなかった場合ですが、この状況は、実はPCが2台
あって実験が9回できる状況とまったく同じですよね♪
その状況で10階より上を調べるということは、先ほどと
同じように考えると、次は10+9=19階から落とせば
壊れても11階から18階まで調べればよいし、壊れなければ
19階より上を残り2台、8回の実験で調べるわけです。
この繰り返しで順番に考えていくと、最も高くて
10+9+8+7+6+5+4+3+2+1=55階までに
ついて、落として壊れるかどうかを1階刻みで調べられます。
まあ、PCをこの高さから落として壊れないことは、
常識で考えてまずあり得ないと思いますけどね・・・(苦笑)
最後に、この実験の4回目に1台目のPCが壊れたという
ことは、1台目は10+9+8+7=34階を調べたときに
壊れ、この段階で10+9+8=27階までは壊れないことが
分かっているということですから、5回目以降の実験では
28階から33階までの間を順に調べていくことになります♪
最初から数えて6回目というと、この中では2回目ですね。
ということは、PCは28階から落としたときは壊れず、
その次の29階から落としたときに壊れたということです。
よって、このPCは最も高くて28階から落としても壊れずに
済むと分かったわけですが、こんなCM、アリですかね?
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追加問題(超上級)
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問題文にも誘導がありますが解説を読んで「分かった!」と
いう気持ちになれば、難しい問題も面白くなってきますね。
ここからは、そういう皆さんのための「発展問題」です。
実は、実際の入試問題でも、これまでに考えたことを用いて、
さらに別の場合について考えさせるという出題になっています。
落とす実験を7回までに制限する代わり、実験で壊してよい
PCを3台に増やし、同じルールのもとで調べる方法を
考えると、1回目の実験では[オ]階から落とせばよく、
最も高くて[ク]階まで、落として壊れるかどうかを
1階刻みで調べていくことができるのですが・・・。
これは分かったら偉い!分かったら是非ご連絡ください。
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『ねえ、今日から算数パズルやらない?』(マガジン0000293686)
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