□chanceさんからのご質問
こんにちは。高校3年のchanceと申します。地方に住んでおり、県では1・2位の進学校に通っております。志望は東京大学理科T類です。3年になって受けた全国模試の偏差値は65〜70ほどです。
学校では「青チャート」(数研出版)が配られており、T+A・U+Bは重要例題とその下の練習まで終わらせました。V+Cは最近、教科書が終わったところで、傍用問題集「サクシード」(数研出版)を復習しています。6月まで部活をしていたこともあり、情けないことですが、高校3年生でありながら、この程度のことしかまだできていません。
夏休みは学校の補習等もありますが、数学にある程度の時間を割けるので、その内容について相談させていただきたいです。
夏休みは1日2回数学の時間を設け、「青チャート」V+Cの重要例題・その下の練習をやるつもりですが、それ以外にやるべきことについて、今悩んでいます。T・A・U・Bの復習、レベルアップを図りたいのですが・・・
自分は、「青チャート」をさっと復習して、「やさしい理系数学」(河合出版)に進もうと考えています。ただ、学校で配られた「ニューグローバルβ」(東京書籍)という問題集があり、「Review」「Exercise」までは宿題で終わらせたものの、「Try」にはほぼ手をつけてません。この問題集には手をつけなくていいのかと言う懸念があります。また、自分の実力ですぐに「やさ理」に入れるかも心配です。
そこで質問です。
@自分の実力で「やさしい理系数学」にすぐに入れるのか。
A「ニューグローバルβ」はどの程度のレベルの問題集なのか。
B「やさ理」をこなせば、「ニューグローバルβ」はやらなくてもよいか。それとも、「やさ理」の前にやるべきか。
C「やさしい理系数学」の後にやるべきものは何か。(Z会は受講の予定です)
以上、4点よろしくお願いします。
特にAはネットでも情報が少なく、困っています。
□chanceさんへの回答
詳しく情報をお寄せいただき、ありがとうございます。出遅れ感もあるでしょうが、模試の成績からして、今までのところ(教科書〜入試基礎のレベル)は順調に来ているということですね。情報が少なく不安だという思いもよく分かりますが、それ以上に数学という教科は段階を踏むことが大事ですから、あせらず1つ1つ積み上げていきましょう。
「ニューグローバルβ」(東京書籍)は、筆者の手元にあり、よく知っている本でもありますが、改めて見直してみました。見開きの右のページの問題は、そこそこ手ごたえのあるものが揃っていますが、難関大の入試問題がメインではなく、イメージ的には千葉大あたり(筆者の地元は関西ですので、そちらですと滋賀大?)までのレベルの問題が中心になっています。が、本番レベルに取り組むための基礎になるところですし、学校の授業で扱ってもらえるかどうかも気になるところですが、このレベルまでは時間がかかっても自力で仕上げられるようになって下さい。8割以上の問題が自力で解けるようになる所が1つの目安です。
もし「β」を学校の授業で扱わない(もしくはやるのが遅い)場合など、代わりを考えていらっしゃるなら
○「青チャート」(数研出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/135.html
の重要例題がT+AからV+Cまで自力でこなせるのなら、(入試で差がつく内容が網羅されていますから)それが一番だと思います。また、「β」をやるにせよ、完全に終わらなくても、レベルに慣れてきたなど仕上がるメドがつき次第(概ね9月か10月?)、並行して
○「やさしい理系数学」(河合出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/150.html
を始めて良いと思います。間に合わせるという側面もあるのですけど、逆にあせって今すぐ取りかからなきゃ、と思ってしまうと、消化不良に終わりやすいので、そこだけ注意してもらえれば大丈夫です。
そして、時期が近づいてきたら、いよいよ過去問演習に入ります。特に現役生の場合、ものになりそうな分野を集中してやった方が良いですね。そのために、数をこなすのであれば
○「東大の理系数学25ヵ年」(教学社)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/249.html
のような本が重宝しますが、逆に解説重視でしっかり理解したいなら
○「入試数学の思考法」(駿台文庫)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/1165.html
のような本もあります。まだ先のことですので特に限定はしませんが、使う目的を意識して、本を選んで欲しいです。大きな書店に行く機会があれば、今あげた本を実際に見比べてみてください。同じレベルの問題を扱っている中にも「違い」がありますから、それを意識するようにすれば、(最終的に何を選ぶにせよ)よりご自分の思った本に出会いやすくなると思います。
とりあえずこんなところですが、ご参考いただければ幸いです。
