□小豆さんからのご質問
こんばんは、高校3年生の小豆と申します。慶應義塾大学理工学部を志望しています。
今回相談させていただきたいのは、数学についてです。高2まで、河合塾の模試で数学は67〜77をマークしていたのですが、高3になった途端に55まで落ち込んでしまいました。これは基礎的なことを忘れてしまっていること、数学V・Cの勉強が不十分であることが主な原因と考え、「青チャート」(数研出版)の例題をひたすら解くという形の勉強を進めてきました。
結果、知識の引き出しを得ることには(ある程度)成功したと思います。しかし、自分は極端に記憶力が悪く、久しぶりにやる単元の問題などはほとんど覚えておりません。(単純に、当初青チャをやったときの理解が薄かったというような気もしますが)
塾の教材(難易度の高い問題の冊子)を始めようとしても、途中で行き詰まり、そのたびに青チャを開いて、こんな解き方もあったな、と思いだす日々です。見れば思い出すのですが。3歩進んで2歩下がるような勉強を続けているのではまずいと思い、この掲示板に書き込みさせていただきました。
自分の考えとしては、T・A・U・B・V・Cの重要単元を網羅している、簡単すぎない問題集を1ヶ月程度で終わらせるのがよいのではないか、と思っていますが、書店に氾濫する冊子の中から、自分の目的に合ったものを選ぶことができません。今後の勉強法のご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。
お勧めの参考書も教えて頂けると大変助かります。
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□小豆さんへの回答
高2までの模試と、高3・既卒生が混じって受ける模試とでは、母集団がそもそも違いますからね。1年(以上)先輩がいる中で戦うわけですから、最初は思った数字が出て来なくて当然。とりあえずは気にしすぎないことです。ただ、現役生は、苦手分野をなくして入試の基礎と呼ばれるレベルをしっかり押さえれば、そこから伸びるはずし、今までの学習も、まったく無駄にはなりません。ある時期集中してガガッとやることも大事です。
ただ、もちろんいつまでも同じ学習ではダメで、そこから軌道修正をすることが必要です。こちらに質問されるぐらいですから、小豆さんご自身、うすうすそう気づかれているのだと思いますが、時期的にも(筆者注:高3の夏休みの終わり)良かったのではないでしょうか。しっかり頑張っていきましょう。
難関私大の理系学部志望ということですが、そこそこの分量で全範囲が復習できる本ということであれば、
○「理系数学 入試の核心」標準編(Z会出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/141.html
が真っ先に浮かびます。今の小豆さんの力であれば、恐らくは高2までに終えたであろう内容も入ってくるでしょうが、その場合は、本当に自力で解けるようになっているか、答案までしっかり書けるようになっているか、そういったことも意識して(自分の中でハードルを上げて)取り組んでみて下さい。もし気に入れば、同じシリーズでより志望レベルに近い「難関大編」もありますので、今後、選択肢に入れてください。
また、筆者自身も経験したことですが、数学V・C分野に入って急につまずきを感じるということであれば、計算練習が不足しています。同じような微分・積分の計算問題に見えても、問題によって使う公式などがまったく違うということが多くなりますから、それらを見抜く訓練と、特に三角関数や指数・対数の計算のようなところでは途中式をしっかり書くなどしてミスが起こらないようにする(と同時に、ミスがあったときにすぐ発見できるようにする)訓練、その両方が必要です。筆者は
○「カルキュール[基礎力・計算力アップ問題集]」数学V・C(駿台文庫)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/45.html
をよく薦めていますが、学校でもらった問題集をしっかり使いこんでいるのであれば、その復習でもOKです。「核心」のような問題集をメインとすれば、こちらはサブのような位置づけになろうかと思いますが、他の学習の邪魔にならない範囲で良いので、公式・解法を思い出すことを兼ねて、取り組んでいってください。
あと、人によりますが、進んだ問題に取り組む段階になって、基本事項を理解していたつもりが実は曖昧にしていたことに気づかされる場合もあります。数学で言えば、V・C分野になると解けない問題が多くなる原因が、その分野自体の練習不足ではなく、以前に学んだ分野(数学T・A・U・B)の理解不足・応用力不足にあったという感じです。塾にも通われているということなので、あまりそこを気にする必要はないと思うのですが、もし授業の内容が消化不良になっているのではと感じていれば、恐らく教科書学習時に積み残してきた内容があるということになるので、例えば
○「奥平禎の理系数学頻出テーマを攻略する本」(中経出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/394.html
→
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/624.html
のような、入試の基礎〜標準レベルをつなぐような導入書で気に入ったものを選び、とりあえずザッと読み通すだけでもいいので基本事項+αのような内容を頭に入れていくようにしましょう。これまでに学習してきたことを、まとめて、つなげていくことを意識して、これからの学習に向かっていって下さい。
