□逆転の小人さんからのご質問
私は2月現在高3で私立文系数学受験(慶應経済・上智経済)をしてきたものです。ただ浪人がほぼ確定しているので勉強を再開させようと思い現役での失敗を繰り返さないように質問させていただきたいと思います。
浪人(おそらく自宅浪人)では大阪大学を目指そうと考えていますが、今年落ちたところにリベンジすることが最優先であるとも考えています。現役時は「チェック&リピート」T・A/U・B(Z会出版)を核として学校のセンター演習などをしていましたが正直「チェック&リピート」の歩留まりが悪くなってしまいました。今年のセンターはT・Aが8割、U・Bが6割弱でした。
数学は新課程で新しい範囲が入ってくることもありますし、今までセンター試験ですら本番も含めて安定しなかったので基礎的なことからはじめようと思っています。
そこで、どの参考書を今すぐやるべきなのかアドバイスを頂きたいと思います。また次にやるべき参考書や最終目標になる参考書まで教えていただけると幸いです。
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□逆転の小人さんへの回答
まず、課程の切り替わりの際の話ですが、これまでにも現(旧)課程下の受験生向けの経過措置(新しい範囲を含まない問題との選択になるなど)がとられていて、様々なところで発表されています。センター試験はもちろん、多くの大学の個別入試でも、「新課程の内容が含まれる場合は旧課程下の受験生用に選択問題が用意される」「新・旧課程の共通範囲から出題される」のどちらかになるはずですが、筆者がこのように断言することは残念ながら出来ません。ご自身のことですので、信頼できる情報を入手し、確認しておいて下さい。
$ 参考:Kei−Net(河合塾サイト)「新課程入試情報」
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http://www.keinet.ne.jp/dnj/15/shinkatei/k_keikasochi.pdf
そのうえで具体的に何をやるかですが、
〇「Z会数学基礎問題集 チェック&リピート」(Z会出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/142.html
は、文系の受験生で、最難関の志望者・特に数学を得点源にしたい生徒さんなどを除けば、過去問演習前の最終目標にしてもいいぐらいの本で、特に「出遅れ」に悩む現役生の皆さんには意外ときついレベルの問題をうまく集めています。今年度の受験校にリベンジしたいのであれば、このレベルは絶対に乗り越えるべきところですので、夏ぐらいまでかかってもいいですから8割以上の問題が確実に解けるようにして欲しいと思います。
今回「基礎からしっかりやりたい」というご質問ですので、その前(概ね5月の連休ぐらいまで)にやっておくべきことを以下に述べます。
まず、学校でもらっていた参考書で、基本事項の説明がきちんと載ったものがあれば、そこにある教科書レベルの例題とその類題だけは一通り解き直して、これも8割以上の問題を確実に解けるようにして下さい。もしそういった本がなければ、時間をかけて教科書を読み直すことから始めて下さい。(存在すら忘れていた公式が「あれっ、ここにこんなのが載ってる!」と見つかることがまれにあるのですが、今まで使ってもいない分厚い参考書で知識自体の抜けを補うのは難しく、必要な部分に辿り着くまでに挫折してしまったりするからです)
上記は出題範囲全体の概観をつかむということですが、センター試験の結果も芳しくなかったというお話ですし、もし教科書すら読みこなせないような苦手分野があれば、そこに絞って徹底的にやるという手もあります。講義調で親切に解説された本であれば、中経出版から出ている坂田アキラ先生などのシリーズ。教科書節末〜章末+α程度の例題に集中的に触れたければ、
〇「元気が出る」シリーズ(マセマ)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/1699.html
などがあります。こういった本で穴埋めをしておいてから「チェック〜」に進めば、演習量も補われますし、何故その公式・解法を使うのかという部分まで含めて、問題慣れすることが出来るはずです。
「チェック〜」の後ですが、無理せず同程度のレベルでさらに定着を図るのであれば
〇「大学受験 数学T・A(/U・B)技法トレーニング」(旺文社)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/1603.html
など、さらにレベルを上げて数学を得点源にするところまで視野に入れるなら
〇「大学への数学 1対1対応の演習」(東京出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/137.html
〇「文系数学の良問プラチカ」(河合出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/120.html
などの本に進むとよいでしょう。ある一定レベルさえ越えてしまえば、様々な参考書・問題集に取り組めるようになりますから、そうなったら、改めて書店に行って実際に見るなどし、気に入ったものを選ぶようにして下さい。
