※当初、s.Bさんからは直メールでご質問をいただきましたが、同様の疑問をお持ちの方が多いと
判断し、ご本人にも了承を得たうえで、こちらに回答を掲載させていただきます。
□s.Bさんからのご質問
旧課程の参考書「本質の研究」T・A/U・B/V・C(旺文社)を古本屋で購入しました!
この3冊だけで検定教科書の代わり使用することは可能でしょうか?教科書の内容全てが網羅されているのかなど、教えて下さい。
また、「本質の研究」以外にも、「本質の演習」「本質の解法」があるみたいですが、それらと「本質の研究」の関連はどのようなものですか?それぞれ別の参考書と考えてよろしいですか?
よろしくお願いします。
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□s.Bさんへの回答
「本質の研究」に限らず、旧課程の参考書(古本などで安く入手できる)で新課程の内容がカバーできるかどうかについては、疑問に思う方が多いと思います。全体としては、違うのはごくごく一部なので、必要以上に心配しなくてもいいのですが、1つだけ注意点があります。
新課程の数学Tには「データの分析」という、統計を扱った分野があり、センター試験でも一定割合の出題が予想されますが、旧課程版の参考書では扱われていないので、もし学習されるなら、分野別参考書の併用をおすすめします。内容的に最も詳しいと思われるものに
○「佐々木隆宏のデータの分析が面白いほどわかる本」(中経出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/1815.html
があります。基本事項から丁寧に解説されていながら、センターレベルを到達点に据えているので、ザッと読み通すだけでもかなりのボリュームですが、念のために手元に置いておかれることをおすすめします。
問題演習をどの程度までやればよいかは、悩ましいところです。この分野は、2次試験で出題される可能性はあまり高くないと言われていて、前述の「面白いほど〜」の問題をすべて解こうとすると、それだけで他分野の学習に影響してしまうかも知れません。もし、他書で演習をするなら、新課程に対応したセンター対策本を何か購入して、その中で当該分野の問題をひととおり解き、あとはセンター模試を受けて、その中で力試しをするだけでも、とりあえずは十分かも知れません。
次に「本質の研究」と「演習」「解法」との関係ですが、「研究」が読む部分の多く、かつレベルもなかなか高い参考書であったのに対し、「解法」は「研究」よりも例題集寄りの内容、「演習」はさらに基礎レベルの例題の割合を高くしたものだと、筆者は認識しております。ざっくり言えば「易・・・演習<解法<研究・・・難」なのですが、「研究」だけが、この中で若干毛色の異なる本だと思ってください。
筆者個人としては、ただ単に例題を易から難まで多く収録するだけが「参考書」ではないと思っていて、「研究」を評価していたのですが、このスタンスが一般には受け入れられなかったようです。
新課程版になるときに「本質の研究」からリニューアルされて発売された「総合的研究」という本があるのですが、これは、ライバル商品と思われる「青チャート」(数研出版)や「フォーカスゴールド」(啓林館)とはりあうかのように、易から難まで幅広く問題を収録した結果、ただただ「分厚い」だけの「参考書」になってしまった感があります。
