□てるひこさんからのご質問
はじめまして、てるひこと申します。私は中高一貫の学校に通っていて、今年大学受験をして不合格と終わり、もう1年間新潟大学医学部医学科の推薦入試で受験をする予定です。
新潟大学医学部医学科は9割取れば点数では十分圏内ですが、今年のセンターは総合では6割、数学に関しては数T・A6割、数U・B4割という結果でした。私は初の大学受験の経験と来年のまでの計画からセンターではやめに高得点を取れるようになって自信をつけることが大切だと考えました。そこで数学は網羅系の参考書を理解し、瞬発的に出す訓練をすることが最初の2ヶ月の目標です。私はまっさらな状態で数学を勉強する気持ちがなければ今回と同じ結果になるとという気持ちで勉強していきます。
そこで数学の勉強の仕方についてなのですが、いままでは家庭教師からもらった教材「数学のハンドブック」という旧課程の参考書、「PLAN120」(数研出版)、学校で使っていた「ニューアクションセンター」(東京書籍)、「オリジナルスタンダード数学演習」(数研出版)、そして自分で買った「青チャート」(数研出版)です。「ハンドブック」以外はすべてほぼ身になっていません。やり方は「ハンドブック」は見るだけをおそらく10周、それ以外は1周も復習もしていません。「青チャート」に関しては数回触った程度ですが自分の苦手な確率、数学Vの微積分では理解に苦しんだという感じです。そのため、まず、センターまでの対策ができて、かつ理解しやすい解説の参考書を探していたら旧課程の「シグマトライ」を見つけ、このサイトを見せていただいたということになります。
そこで質問なのですが、いま新課程版が少ない状況の中、旧課程を選ぶリスクはどのようなものがあるでしょうか。私は旧課程に入っていない分野はチャートを使おうと考えていますが、同じ分野でも、中身の質が問題になると多くの分野をチャートで代用しなければならなくなると思うのです。つまりチャートをやることになってしまいます。もし足りないのであれば新課程でかつセンター対策までできて、解説が理解しやすい参考書を教えていただきたいです。私が調べる限りでは「理解しやすい数学」(文英堂)あたりではないかと思います。どのようにお考えでしょうか。
ちなみに今回の数学の勉強の仕方は反復練習に限ります。最初の段階の理解は徹底します。1冊の参考書がすべて瞬発的に出せるようになった後はセンターの過去問を解いて、問題用紙への記述の仕方、タイムアタックをしていき、ある程度時間に余裕ができたときに、記述の練習はをしていくつもりです。(推薦不合格の可能性を視野に入れて)
4月からZ会の添削も並行してやりますが、力の入れ具合が後半にかけて大きくしていくつもりです。
また、センターの過去問は「黒本」(河合出版)終了後、「大学への数学 入試の軌跡」センター試験(東京出版)でテクニックを学ぶつもりでいます。
また、計算ミスが多いのが気になるので、「高校入試突破(/大学入試センター突破)計算力トレーニング」(桐書房)をやるつもりでいます。また、図を描く練習をしてこなかったことにより何回も図を描いたり、余白を使いすぎたりとなってしまいます。微分積分の問題を解くことで図を描く練習をしていくつもりです。
「シグマトライ」以外についてなにか改める点があれば回答していただきたく思います。
長文本当に失礼しました。
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□てるひこさんへの回答
身になっていない・・・筆者も指導者の端くれとして、できれば聞きたくない言葉です。T・A6割、U・B4割といえば、全受験者の平均程度でしょうから、中高一貫の学校に通ったアドバンテージを生かせなかったと考えてしまうと余計に落ち込んだことでしょう。ご質問の文章がかなりの長さになっていることからも、悔しさのような、気持ちの整理がついていない状況が伺えます。
それはさておき、基礎をじっくり見直すことから始めたい、自分の弱点を強化したいと思い立ったのは大変良いことですから、しんどくても前向きに、頑張っていって欲しいと思います。
「シグマトライ」(文英堂)とはなかなか渋いところに目を付けられましたが、古い参考書ではあるものの、教科書〜入試基礎レベルが完成しきっていない人が確認がてら速習するには良い選択肢で、筆者が直接薦めた以外の方々にも、当サイトの記事などを読んでいただき、お使いいただいていたようです。しかし、新課程で加わった「データの分析」はまったくカバーできておらず、ここだけでも「青」を使わないといけないとなると、「青」に苦手意識のある(?)生徒さんにはつらいかも知れません。
現(新)課程版の参考書で代用するなら、まずは同じ出版社ということで
○「理解しやすい数学」(文英堂)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/918.html
が浮かびますが、確かに「青チャート」よりは取り組みやすいものの、到達レベル的にはそこそこ高い(基礎からあやうい生徒さんにとっては)ので、研究レベルの例題や章末問題まで行くと、どのあたりまで手をつければいいか判断しづらくなります。そういう人には、「青チャート」か「理解しやすい」を辞書的に使いながら
○「数学基礎問題精講」(旺文社)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/341.html
などの少し軽めの演習書・問題集の問題を繰り返し解いて完璧にするというやり方があります。マセマの参考書・問題集が好きな人には、「元気が出る」でサッと導入したあと「合格!数学」に時間をかけるという選択肢もあるでしょう。
とにかく、年度初めの今の時期は、(早く先に進みたい気持ちも分かりますが)教科書の本文レベルよりちょっと上で、定期考査等で差がつく箇所になったであろう、教科書節末・章末〜入試基礎レベルに、時間をかけるようにして下さい。ただ、どうしても解法が理解できない2割程度の問題は後回しにして、復習と並行して次の本に進んでもよいと思います。
最後に数学Vに関してですが、おわかりのように数学U・Bと関連する分野(たとえば数列→極限、三角関数→その微分・積分)が多いので、今からすべて並行して始めるよりも、T・Aにある程度メドがつき、数学U・Bの学習が軌道に乗ってきてから並行して始めると、効率よく進められるかと思います。