□もずさんからのご質問
はじめまして、もずと申します。九大の数学で8割を目標にしていまして、入試の基礎〜標準を重点に、やや応用を少しといった感じに学習したらいいのかなと思っていますので、これに当てはまるような参考書・問題集について教えていただけましたら幸いです。
現在は、「初めから始める数学」シリーズ(マセマ)をやっています。その後の進め方ですが、とりあえずこのように考えてみました。
$「元気が出る数学」シリーズ(マセマ)→「数学基礎問題精講」(旺文社)
$ →「数学標準問題精講」(旺文社)
今やっている本と同じ出版社で相性が良いと思われる「元気〜」を次にもってきたいと思います。メインで使いたいのは「標準〜」ですが、「元気〜」とはレベル的に差がありそうなので、その前に「基礎〜」で入試基礎レベルを固めます。基本の進め方は、これでいいでしょうか。
ただ、「標準〜」はT・A、U・B、Vで著者が違い、難易度もこの順に高くなっている気がします。なので、Vに関しては(もしかするとU・Bも)、さらに間に何か挟むべきかも知れません。もしくは、特にVは「標準〜」に取り組むことをあきらめて「基礎〜」までをとことんやるというのもありかなと思います。
演習量を補う場合の候補は、「合格る計算」(文英堂)、「チェック&リピート」(Z会出版)あたりを考えていますが、「1対1対応の演習」(東京出版)を例題だけやるというのもアリでしょうか。ただ東京出版独特の「高級?な」解法を身につけられるか不安もあります。
さらには、「標準問題精講」をそもそも使わない選択肢も考えています。入試直前期くらいに過去問と並行で「ハイレベル数学の完全攻略」(駿台文庫)をやろうと考えているからで、分量の多い「標準問題精講」だと息切れしそうなので、代わりに「国公立標準問題集 CanPass数学」(駿台文庫)を使うことも選択肢として考えています。
まとまりがない質問で答えにくいかも知れませんが、水野先生の考えを教えていただきたいです。
※今までに皆さんからいただいたご質問の文面を参考にし、リライトさせていただきました。
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□もずさんへの回答
お悩みの様子が、ご質問からも伝わってきました。こちらへ掲載する際、筆者自身の頭の中を整理することも兼ねて、大幅に書き換えてしまいましたが、何卒ご容赦下さい。
九州大理系の入試問題は、易から難まで幅広い印象があります。それで、特に目標点を高く置いた場合、どこに重点を置いて対策したらよいか迷われるのだと思いますが、「初めから始める」レベルから学習を始められたというもずさんの場合、難問は多少捨てても基礎〜標準問題でミスしないように取ることを心がけられるのが現実的といえます。
○「ハイレベル数学T・A・U・B(/V)の完全攻略」(駿台文庫)
→
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/1796.html
が気になるところですが、これはあくまで余力の範囲でと割り切り、当面は
○「数学標準問題精講」(旺文社)
→
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/121.html
をメインに据え、完璧に仕上げられるのがよいでしょう。加えて、もずさん自身も指摘されている「標準〜」の特に「V」が重たいという懸念についてですが、T・A→U・Bと進めていかれる(仕上がる)ペースを考えつつ、特にU・Bのベクトル・数列あたりが順調に仕上がってくればVも「標準問題精講」に取り組めばよいし、そこまで時間がなければVは「基礎問題精講」の復習にと計算力の強化(「合格る計算」)に時間をかけ、力試し的に
○「国公立標準問題集 CanPass」数学V(駿台文庫)
→
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/1804.html
を使う、この二択でよいと思います。
「1対1対応の演習」は、使うことに不安があり、かつ例題だけ「つまみ食い」するやり方では中途半端になってしまいそうなので、今回は選択肢から外した方が楽になるかと思います。また、「基礎〜」「標準〜」に加えて問題数の多い「チェック〜」もやるのは、負担になりかねないのでおすすめできません。使うなら苦手分野に絞って、期間も限定して取り組むようにし、メインの学習に影響が及ばないように心がけましょう。
さて、ここまで回答させていただいて、大学入試に向けた数学の学習においては、「重点を置く分野・レベルを決める」ことが大切だ(けれど難しい)と、改めて感じました。定番だからこの本をやらないと、と思ってしまうと、どうしてもしんどくなってしまいます。当サイトでは、受験生の皆さんの悩みを受け止め、より納得できる選択肢を探されている皆さんの後押しをしていきます。
