□山田さんからのご質問
私立の医学部を目指してて、今回浪人する予定なのですが、数学の教材について質問させて下さい。
去年予備校に通い、そこのプリントを復習するだけでやっていたのですが、河合の模試の成績は50〜55、56程度を行ったり来たりしてました。なので今年はプリントの復習だけじゃなく、問題集・参考書をやろうと思ってます。
そこで、「フォーカスゴールド」(啓林館)、「大学への数学 1対1対応の演習」(東京出版)、「数学標準問題精講」(旺文社)などで迷っています。どれも例題をやろうと考えてます。
1年しかないので、使う本を絞らないといけないのですが、それぞれ問題量であったりレベルであったりが様々な気がして、なかなか決められません。アドバイス頂けると助かります。よろしくお願いします。
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□山田さんへの回答
なるほど。私大の医学部では高得点が求められますから、恐らくは今年度の入試で悔しいミスでもされたのでしょう。その結果を受けてかも知れませんが、おぼろげながら「自己分析」のようなものが出来ようとしている様子が、書き込みから伺い知れました。
・・・さて、根本的なことをお聞きしますが、あとひと伸び(ふた伸び?)足りなかった原因は、ご自分の中でどういったところにあるとお考えでしょうか。大きく分けて、基本事項の不理解と演習量の不足、2つの要因が考えられますが、「行ったり来たり」と表現されていることから、演習量の不足といっても単なる反復練習の不足ではなく、様々な問題・解法に触れる(〜を経験する)部分が不足しているのか、さもなくば「やったつもり」になっていて身につけたはずの知識が整理されていないのか(経験不足と基本事項の不理解は、意外と表裏一体の部分があります)、といったように、意外と「根深い」ところに原因があるのではと推察いたします。
基礎からと言えば「フォーカスゴールド」も気になるところですが、数学Vの本まで1年間で3冊、プラス別の本で演習となると悩みますよね。易から難まで幅広く、分量も決して少なくないというこの手の(網羅系)参考書のデメリットが気になってしまうと、焦りもある中、消化不良に陥るのではないかという懸念が出てきます。かといって、そのレベルを「行ったり来たり」されている方に、基礎の反復問題がまったく収録されていない「1対1」は、(単体では)おすすめしづらいです。そこで、今回の用途的に考えると「バランスの良い」、
○「数学標準問題精講」(旺文社)
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を優先するべきでしょう。これを、少々時間がかかってもいいので着実に仕上げ、余力の範囲で他の教材にも手を伸ばすようにしてください。
過去問演習と並行して入試レベルの演習量を増やすなら、余力の範囲で
○「大学への数学 1対1対応の演習」(東京出版)
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http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/137.html
に取り組むことにしましょう。数学Vの本までやり尽くそうと思えば秋ごろから始めるべきでしょうが、あくまで余力の範囲でやるものと考え、割り切って考えてください。例えば、受験校の頻出分野の問題が収録されている本だけやるとか、最悪例題だけでもいい、下の演習題までは手が回らなくても気にしない、といったふうにです。
逆に、もし「標準問題精講」をやっていく中で苦手分野が見つかれば、その対策のため、分野別の易しい問題集・導入書などを増やしてもかまいません。人によりますが、あえて教科書を改めて熟読してみるというのも1つの手です。特に、高校の授業で教科書をおろそかにしていた人には、「この定理がここに出てきていたのか!」といった気づきが案外あるものです。
とにかく、数学にかけられる時間が限られる人の場合、分量がそこそこで全分野カバーできる本を何かベースに据え、確実に仕上げる。それ以外では、なるべく「身動きをとりやすく」しておくのが得策(数学に限らないかも知れませんが、特に数学は苦手意識を持ってしまうとドツボにはまってしまう教科なので・・・)と言えます。
最後に、相互リンクサイト(筆者も寄稿しております)の宣伝になりますが、数学を含めた全教科の学習法、入試情報等については、以下のサイトの情報も適宜活用してください。
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