ジャガイモ通信
「土を耕し、ジャガイモを植える」
(1) 土を耕す。
ジャガイモの品種が決まったところで、畑の耕起を始めました。
連作のこともあり、今まであまり使っていない場所としました。
耕して見ますと、下のほうには、水田の面影である「粘土質の土塊」が出てきました。
いままでの経験では、水田の土には、野菜などの病原菌が存在せず、土の肥沃の度合いも高いようです。このため、良質の野菜が収穫できます。ただ、粘土質ですから排水には特別の配慮が必要になります。
特に、南昌山から南に連なる山よりの傾斜地ですから、後ろの山脈から「流れ落ちて来た土砂」で作り出された台地です。このため、土壌は「粘土質」、そのうえ、「石まじり」と、二重の悪条件が重なっております。
しかし、古老たちは、「このような土の方が、うまい作物が出来るんだ」と言ってくれます。
最初は、「お世辞かな」とも思ったのですが、そうでもないようです。
極めて真面目な話で、「粘土質の土」と、「砂の土」、「火山灰の土」とを比較すれば、「粘土質」の方が、ウマ味につながる「いろいろな成分(微量要素など)」を吸収し保存しているようです。さらに、雨などでも簡単に流れ出ないような「土壌の構造」になっているらしいのです。
確かに「砂質」や「火山灰」の土は、軽い土で耕すのが楽ですが、「土のとおり」が良い分だけ、大雨でも降れば、「いろんな成分」も水と一緒に流れ去ってしまう可能性がおおいにありそうです。
そのような理屈であれば、古老たちの「このような粘土質の作物はうまいもんだ」という言葉もなるほどと思えて来ます。
そしてまた、土の中の「石ころ」さえ、「うまい作物」作りに係わりがありそうに思えて来ます。
(2) 畝を作る。
あまり作物を作っていない土地ですから、土は固くなっていました。下には、水田時代の土も温存されており、「無垢」な土のイメージです。
深さを40センチの溝を作り、この溝に完熟した堆肥と肥料を投入しました。
ジャガイモは、この堆肥の上に植えつけることになります。
畝と畝との間隔は、管理機で「土寄せ」が出来る間隔として、規定より幅を広げ「80センチ」としました。これによって「畝の間に繁茂」する雑草を除去し、「緑の着色イモ」の発生を防止できます。
なお、堆肥は、一畝の長さ10間に対して「100キロ」程度の施用としております。
また、これとは別に、「野菜有機肥料」、「ホウ素」、「溶燐」、「石灰」などを施用し、土と混合しております。
(3) イモの植え付け。
堆肥、肥料の散布が終わったところで、全体を平らにならし、溝の上に「種イモ」を置きます。株の間隔は、「25センチ」としました。
昨年までは、幅が広い方が大きいジャガイモが収穫できると思い「40センチ」の株間としていたのですが、あまり株間を広くして、ジャガイモを大きくても、中が空洞になる可能性があるとのこと、今年は「25センチ」と、株間を狭くしました。
植え付けした日は「3月30日」、この日に植え付けした品種は「キタアカリ」、「インカのめざめ」、「シンシァ」の三品種でした。
この他にも良い品種が有れば植える予定です。

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