斑入りの君子蘭のこと
「斑入り君子蘭の出現の条件」
かって「和牛改良」の仕事で、良く「京都市」に行く機会がありました。
仕事が終わりますと、「二条城」の周辺を散策したものです。
「斑入りの君子蘭」との出会いは、そんな折のことでした。
「静岡県掛川市」に在住の、「君子蘭の育種家」が開催した「展示会」に遭遇したのです。
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その当時の「我が仲間達」ときたら・・「斑入りの植物」に「没頭」していた時期でした。
山を歩いては「春蘭」や「ミヤマウズラ」などの「斑入り」のものを探しては、「後生大事」に育てていたものです。
友人のところを訪ねますと・・
「ホラホラ・・ここに『斑』が入っているんだ・・分るが・・」
などと、「白髪」のような「スジ」・・?、を指差して「自慢」していたものです。
そのうえ、「仲間」の誘いを受けて、郊外の山々を散策することも芝しばでした。
そんな訳ですから、「斑入りの植物」には、かなりの関心を持っていたのです。
「斑入りの君子蘭」に遭遇したのも、そんな折のことですから、たちまち「魅惑」の世界に・・・見境もなく、落ち込んで仕舞ったのです。
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そのうえ、その「育種家」ときたら、「無類」の話し好きでした。
「和牛」と「君子蘭」の違いはあれど、目的は「育種改良」なのですから・・話題も尽きなかったように思われました。
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これを「ご縁」に、何種類かの「苗」を譲られております。
いま分っているだけでも、
「小判錦」だとか
「駿河錦」
「福包」
「チャボ達磨斑入り」
「二面甲竜」
「・・・(まだあります)・・」
と言ったものでした。
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「2008年」、これらの「株」から採取した「花粉」を用いて、
「交配」を行って降ります。
これから得られた「種子」は、「2009年」の春に「プランター」に播かれました。
いまは「葉」が「二枚程度」付いている状態です。
しかも、「葉」にはシッカリと「斑」の模様が刻まれています。
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さて、使用した「母株」ですが、
「斑入りの母株」が「6株」
「斑の入っていない母株」が「10株」
です。
これに「斑入りの花粉」を「交配」しております。
なお、育種の方向が「矮生化」でしたので、
「斑入りで小型」の「チャボ達磨斑入り」とか、「小判錦」などの「花粉」を多く使用しております。
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これから得られた「子苗」ですが、
「斑入りの母株」からは、「212個」の「子苗」が「発芽」しております。
このうち、「斑入りの個体」は「102個」と、かなり「高率」な出現だと思われます。
ちなみに、「斑入り」の出現率は「おおよそ51%」と成ります。
これに対し「青葉の母株」では、「10本」の「母株」から「おおよそ340個」程度の「子苗」を得ています。
しかし「斑入りの個体」は・・僅かに「数本」だけでした。
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何となく、その昔に勉強した、
「メンデルの法則」を思い出しています。
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なお、得られた「斑入りの子苗」は、
更に「斑入りの按配」、「草丈」、「葉の幅」、「根元の状態」など、
「個体」ごとの「鑑賞性」を確認する予定です。、

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