日本選手権が終わりましたね。
それでは最終日の話を。
なんといっても男子やり投げがすごかったですね。
村上幸史選手(スズキ)が82m75の大会新をマークして優勝。これで12連覇です。
2位には昨年3位で今年の関東インカレを制したディーン元気選手(早稲田大)が79m20で入りました。
ディーン選手はこれで今年3度目の自己記録更新。これはすごいですね。
3位には荒井謙選手(七十七銀行)が78m87の自己新で入りました。荒井選手も今年2度目の自己記録更新。
4位には新井涼平選手(国士舘大)が78m21とこちらも自己新で入るなどすさまじいレベルの争いでした。
昨年2位の佐藤寛大選手(仙台大)が76m63で5位となり、75m突破者が5人という史上最高レベルでした。
この結果、日本歴代10傑がこんな感じに。
男子やり投 日本歴代10傑 ※2011年6月12日まで
87m60 溝口和洋(ゴールドウィン) 1989.5.27 サンノゼ
83m15 村上幸史(スズキ) 2010.11.26 広州
81m84 吉田雅美(大京) 1990.7.10 ニース
79m20 ディーン元気(早稲田大) 2011.6.12 熊谷
78m87 荒井謙(七十七銀行) 2011.6.12 熊谷
78m64 植徹(富士通) 2001.10.08 東員
78m54 天野雅教(東海大) 1986.6.01 国立
78m21 新井涼平(国士舘大) 2011.6.12 熊谷
77m76 佐藤寛大(仙台大) 2010.10.04 千葉総合
77m47 山本一喜(中央大) 2004.10.27 熊谷
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今回の記録が3つもありますね。
女子走幅跳では井村久美子選手(iDEAR)が6m39(+1.5)で優勝。連覇達成です。
今季好調の高武華子選手(福岡大)が6m34(+0.2)で2位。
同じく今季好調の岡山沙英子選手(山口TFC)は6m29(+1.0)で3位でした。
全体としては追い風だったのですが、なぜか記録としては全体的に低調でしたね。
女子400mHでは久保倉里美選手(アルビレックス)がB標準を突破する55秒81で優勝。
2位に1秒以上の差をつける見事な勝利。
2位には田子雅選手(J.VIC)が56秒90で入りました。
昨年の世界ジュニア4位で、先月の関西インカレを制した三木汐莉選手(東大阪大)が56秒92の自己新で3位。これは日本歴代5位(たぶん)に当たる好記録です。
4位には野村有香選手(北海道ハイテクAC)が57秒04で入りました。野村選手も自己新。
そしてこれは日本歴代6位(たぶん)に当たる好記録ですね。
女子800mでは昨年優勝の岸川朱里選手(長谷川体育施設)が2分03秒34で優勝。これは日本歴代6位に当たる素晴らしいタイムです。
2位には久保瑠里子選手(エディオン)が2分04秒46で入り、3位には陣内綾子選手(九電工)が2分05秒78で入るという3位までは昨年と全く同じ順位でした。しかし、タイムは3選手とも昨年より2秒くらいいいですね。
4位には昨年の日本ユース選手権を制した中田美保選手(県西宮)が2分06秒89の自己新で入りました。これは高校歴代15位(たぶん)にあたる好タイムですね。
これは世界ユースに出場すれば、かなりの活躍が期待できそうですね。
男子800mでは横田真人選手(富士通)が1分47秒24で優勝。横田選手は3連覇達成。
2位には口野武史選手(富士通)が1分48秒34で入りました。
男子400mでは金丸祐三選手(大塚製薬)が45秒68で優勝。
終盤に素晴らしい追い込みを見せた廣瀬英行選手(慶応大)が45秒84の好タイムで2位。
大学生が6位以内に4人と健闘しましたね。
女子200mでは福島千里選手(北海道ハイテクAC)が23秒44(-0.7)で優勝。
スタートからトップに立ちそのまま逃げ切り。意外にも福島選手が2冠をするのは初めて。
2位には100mでも2位に入った市川華菜選手(中京大)が23秒62で入りました。
100mでも3位だった岡部奈緒選手(チームミズノ)が23秒97で3位。
同じく3位タイに今井沙緒里選手(至学館大)が入っていますね。
期待された高橋萌木子選手(富士通)は24秒15で5位でした。
女子100mHでは寺田明日香選手が準決勝で敗退という波乱。
そんな中、織田記念で好走した木村文子選手(エディオン)が13秒32(-1.3)で初優勝。
向かい風の為、タイムは出ませんでしたが、今後に期待させる結果と言えそうです。
今季関西学生記録をマークするなど好調の伊藤愛里選手(関西大)が13秒48で2位。
3位には今年七種競技を制した桐山智衣選手(中京大)が13秒56で入るなど若手が活躍しましたね。
女子5000mはカリンジ選手がオープン参加で出場。
ペースメイカーをやるのかと思いきや、途中棄権。特にレースを引っ張ることもなかったので、調子が悪かったのかもしれません。
引っ張ったのは新谷仁美選手(千葉陸協)。
新谷選手は最初からA標準を意識していた感じでしたね。
新谷選手は一時独走態勢になりますが、3000mを過ぎたあたりで徐々にペースダウン。
そこを後方から追いかけていた絹川愛選手(ミズノ)が4000m手前でとらえ、そのまま一気に抜き去ります。
絹川選手は終盤にペースアップし、終わってみると15分09秒96の好タイムでA標準突破。
これは日本選手権で出たタイムとしては歴代2位。また日本歴代6位に当たる素晴らしいタイムでした。
一方、新谷選手も15分20秒35と再びB標準突破。
今日のレースを見た感じだと個人的には新谷選手も代表にしたいところですね。
あとはアジア選手権での好走に期待しましょう。
男子5000mではカロキ選手(エスビー食品)がエントリーしていたのですが、こちらもペースメイカーではなかったみたいです。上野裕一郎選手が出ていたのでてっきり上野選手に世界選手権を狙わせるためかと思ったのですが、カロキ選手はむしろ急激なペースアップで後続を振り切るといった実践的なレースをしている気がしました。
さて序盤は岡本直己選手(中国電力)が引っ張ります。
しかし、2kmも持たなかった感じでしたね。
カロキ選手がスパートをかけ、鎧坂哲哉選手(明治大)や大迫傑選手(早稲田大)が食らいつきますが、徐々に離されていってしまいました。
その後、カロキ選手は独走。
鎧坂選手たちは後続集団に吸収され、最後は渡辺和也選手(四国電力)が見事なスパートで競り勝ち、13分37秒41で初優勝。
2位には10000mを制した佐藤悠基選手(日清食品)が13分38秒19で入りました。
鎧坂選手は13分39秒88で3位。
序盤引っ張った岡本直己選手は13分51秒12で13位でした。
男子100mでは江里口匡史選手(大阪ガス)が10秒38(-0.5)で優勝。3連覇達成です。
今季好調の小谷優介選手(立命館大)が10秒40で2位に入りました。
2位から5位までは大学生が入っていますね。
また8位には高校生の北村拓也選手(皆実)が10秒60で入りました。高校生で決勝に残ったのは2006年の荒尾将吾選手以来5年ぶりの快挙ですね。
時間がとんでもなく遅いので今日はここまで。

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