全日本大学女子駅伝の話
今年も立命館大と佛教大の一騎打ちが予想された全日本大学女子駅伝、関西大学女子駅伝を制した佛教大がやや有利かと思われていたのですが、意外な展開に。
1区
立命館大はインカレ5000m2位のエース・竹中理沙選手を1区に起用。竹中理沙選手は序盤からかなり速いペースで飛ばします。
これに佛教大の渋谷璃沙選手と松山大の田村紀薫選手が追う展開。
ところが、序盤のオーバーペースがたたったのか、後半渋谷選手が失速。徐々に順位を落としていき、まさかの14位。
一方の竹中選手は最後まで早いペースで押切り、区間新記録で中継。2位の松山大には29秒差、3位の京産大には46秒差と後続を引き離し、最大のライバルだった佛教大にはなんと1分28秒差。
これで勝負あったという感じになってしまいました。
2区
トップを行く立命館大は1500mのインカレチャンピオン・藪下明音選手が区間賞の快走。
追う佛教大は石橋麻衣選手が前半から猛烈な勢いで追い上げますが、前半のオーバーペースがたたり、終盤でやはりペースを落としてしまい、結局区間2位と立命館大との差は開いてしまいます。
それでも石橋選手は10人抜きで4位まで上げてきました。
松山大が2位をキープ。
初出場の大東文化大が森智香子選手の好走で3位にあげてきました。
3区
立命館大はキャプテンの田中華絵選手が昨年に続いてのこの区間。昨年はこの区間で1分差をつけられましたが、今回は貯金が1分30秒もあり、余裕の走り。気温が高かったため、タイムはあまり良くありませんが、佛教大の追い上げを26秒にとどめます。
佛教大はエースの吉本ひかり選手が区間賞を奪いますが、吉本選手もやはり前半オーバーペース気味になってしまい、後半は引き離したはずの名城大の野村沙世選手に追い上げられてしまいました。
この区間では大東文化大が棄権となり、この大会史上初の棄権とテレビで騒いでいましたね。
一番長いこの区間でも9.1kmなので、まさかこういう事態になるとは思っていなかったのか、男子の大学駅伝に比べて対応が遅かったような感じにも見えました。
気温がこの時期としては高かったこと、そしてその前数日に比べて急激に上がったことなどが脱水症状の要因ではないかというような話が出ていましたが、そういう点では選手も不運でしたね。
4区でも佛教大は完全に悪循環にはまってしまいました。
つまり追い上げようと前半がオーバーペースになってしまい、後半で落とすという展開に。
これに対し、余裕の出てきた立命館大は堅実な走り。
池田睦美選手は区間記録まであと1秒と迫る好タイムでさらに後続との差を広げます。
佛教大の前田彩里選手は前半で飛ばし過ぎ、後半失速というパターンにはまってしまい、名城大にかわされて3位に。立命館大との差は1分43秒にまで開いてしまいます。
5区
立命館大は津田真衣選手を起用。区間3位となりますが、もはや逃げ切るには十分なリードを残してアンカーの岩川真知子選手へ。
佛教大は森知奈美選手が唯一と言っていいほど冷静な走り。ただ一人12分台でまとめ、見事区間賞。
名城大を振り切り、立命館大との差を一気に36秒も詰めました。
名城大の池田絵里香選手も森知奈美選手には振り切られましたが、区間2位と好走。立命館大との差は11秒ほど詰めています。
6区
立命館大のアンカーは昨年に続いて岩川真知子選手。区間賞まであと2秒の区間2位と好走。見事に3年ぶりの優勝を飾りました。
佛教大は1分18秒差の2位。
1区でもう少し差が少なかったら…と思わずにはいられません。
3位は名城大。アンカーの八木絵里選手は区間賞。
4位は京産大。アンカーの眞尾美乃里選手が区間4位と好走。3人をかわしてシード圏外から上げてきました。
5位は松山大。昨年に続いての区間賞獲得。序盤で勢いに乗ったのが大きかったですね。
6位は城西大。関東唯一のシードを守りました。
7位には鹿屋体大、8位に順大と続きましたね。個人的にはもっと関東の大学にシードを取ってもらいたかったなあと思いますが、なかなかうまくいきませんね。
気温が高かったため、全体的に昨年よりタイムが悪いですね。
来年はコンディションに恵まれるといいですね。
時間が遅いので今日はここまで。

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