2008/4/23

共有地裁判の結果  

長島の自然を守る会の高島美登里です。
本当に残念な結果をお知らせしなければなりません。
上関原発計画で炉心部分を含む四代地区共有地訴訟において、4月14日、最高裁の判決が確定しました。

これを受け、中国電力は今年度電力供給計画の記者会見の際、「一気呵成に」という表現を使いましたが、共有地の保安林解除の申請、公有水面埋め立て許可申請の手続きに入るものと予想されます。
また、既に予定地田ノ浦に通じる道の拡幅工事に着手していますが、ここはカラスバトやオオコノハズクも確認された場所です。

私たち長島の自然を守る会としては、中国電力が公有水面埋め立て許可申請に入るまでは埋め立てをしないよう、中国電力宛に要請ハガキ行動を行う。
埋め立て許可申請に入った段階で県知事宛に許可しないよう、要請ハガキ行動や署名活動を行う。
環境権に基付く訴訟を起こす。そのための準備に緊急に取り掛かる。
現段階でできる最大限の調査と記録をあらゆる角度から、緊急・精力的に行い、裁判闘争や国際世論に訴える科学的根拠にする。
ラムサール条約締結国会議が今年韓国で開催されたり、生物多様性会議が2010年に名古屋で開催されるのにあわせ、長島の生態系の価値を広く訴え、世論喚起に努める。
ことなど、考えうるあらゆる対抗手段を使って、埋め立て阻止をしなければならないと考えています。

裁判について、詳しいことをお知りになりたい方には、判決文をお送りしますが、5人の裁判官のうち、裁判長ともう1名が反対意見を述べたことからも非常に問題の多い判決であったことがわかります。

法律的にあまり詳しくないので、私なりに判決文を解読した内容をお知らせします。

*最高裁多数意見
共有地の入会権の性質
入会権は共有の性質を有するものである。
したがって、高裁判決の「共有の性質を有しないもの」なので「入会権は時効消滅した」という判断は前提を欠く。

入会権の処分についての慣習
共有地の処分について、中国電力との譲渡交換契約当時、四代地区役員会の全員一致の決議にゆだねる慣習が成立していたので、契約は有効である。(広島高裁判決を支持)

*反対意見(泉徳治、横尾和子)ー原審差し戻し
共有地の入会権の性質
 多数意見に同調
入会権の処分についての慣習
 多数意見では「慣習が成立していた」との判断の根拠として
ア)山口県(1969年)や上関町(1996年)に四代組名義の土地が売却された際、「全住民の同意を経た形跡がうかがえない」旨を認定しているが、役員会の決議のみで行われたことを積極的に認定するものではない。
イ)高裁判決では四代区規約を慣習の根拠として引用しているが、この規約は世帯主全員の決議や確認のもとに作成されたものではなく、中国電力への譲渡契約のための臨時総会の開催を断念した区長が司法書士の指導のもと、急遽作成したものにすぎず、慣行の認定をするのは相当ではない。
ウ)一方、高裁判決は昭和30年代に区有地の開発計画が持ち上がった際、区の常会が開かれて計画に反対するものが出て、頓挫したことがあったことを認定し、区長が中国電力へ譲渡するにあたり、臨時総会を開催しようとしたことがあったことを認定している。この事実は四代地区の最高意思決定機関は常会(総会)ではないかとの疑いを抱かせるものである。
エ)総有に属する土地について、構成員の総有権そのものを失わせてしまうような処分行為は、本来、構成員全員の特別な合意がなければならないものであり、同処分行為を役員会の決議にゆだねるというのは例外的事実に属するから、その旨の慣行が存在するというためには、これを相当として首肯するに足りる合理的根拠を必要とする。(エについては意見原文のままです。)

長島の自然を守る会
代表 高島美登里
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