1 はじめに―――――――――――
1.1 このゲームはTV版「聖戦士ダンバイン」における、オーラマシン同士の戦術レベルの戦闘をシミュレートするものである。
1.2 このゲームは、2つの陣営に分かれてプレイを行なう。
2 ゲームの準備―――――――――
2.1 このゲームをプレイするには6面ダイス2個が必要なため、6面ダイス2個を用意する。
2.2 ユニットとマーカーをカッター等で丁寧に切り離す。
2.3 巻末のシナリオデータからプレイするシナリオを決め、各自使用するオーラマシンとパイロットを決定する。 尚、各パイロットに指示されているパイロットポイント(以下PP)とオーラ力の数値を基本値と呼ぶ。
2.4 各自機体カードとディスプレイを1枚ずつ受け取る。
2.5 ディスプレイの各トラックに該当するマーカーを配置する。
2.5.1 推力は基本的には0に配置する。但し、ウィングキャリバーなど0の推力がない機体は、機体の最低推力に配置すること。
2.5.2 行動PPとオーラ力はパイロットの基本値に配置する。
2.5.3 攻撃・防御・威力・バリアー・対応については0に配置すること。
2.5.4 弾数&耐久力については、機体カードに記載されている耐久力と武装マーカーを、該当する数値のカラムに配置する。
2.5.5 推力残マーカーについては、ルール上必ずしも必要ではないが、行動の途中で残りの推力を表示する際に使用することをお薦めする。
2.6 各自の機体ユニットをマップ上に配置する。尚、敵陣営のユニットとは最低でも20ヘックス以上離して配置すること。
2.7 ダイス等で、各陣営が先攻と後攻のどちらになるかを決定する。
3 シークエンス―――――――――
先攻側プレイヤーターン
@ 加減速フェイズ
A 行動フェイズ
B PP配分フェイズ
後攻側プレイヤーターン
先攻側と同じ
4 加減速――――――――――――
4.1 加減速フェイズにおいて、推力を増減させることができる。
4.2 加減速は基本的には3段階あり、消費する行動PPにより増減する推力が異なる。また、機体によっては3段階の加減速がないものもあるので、機体カードの加減速表を参照すること。
4.3 加減速表で指示された数値以下であれば、任意に推力を増減させてよい。
4.4 各機体の最大/最小推力を越えて推力を増減させることは出来ない。
4.5 1ターンでは、加速か減速のどちらかしか実施できない。
4.6 最小推力がマイナスの機体は、マイナスを増加させる場合は加速、減少させる場合は減速となる。
4.7 0を挟んでプラスからマイナス、またはその逆の推力変化を行なう場合は、常に加速の数値を使用すること。
5 行動―――――――――――――
5.1 移動・旋回・攻撃・変形・搭載を総括して行動と呼ぶ。
5.2 行動フェイズでは、各種の行動を任意の組み合わせや順序で行なうことが出来る。したがって、移動の前後や途中で、攻撃などを行なうことも可能である。
5.3 同一陣営の機体が複数ある場合は、以下の優先順位で行動を行なう。
@ 残りの行動PPの少ない機体
A 現在の推力の大きい機体
B 上記2項目が同じ場合ランダム
6 移動―――――――――――――
6.1 ユニットを実際にマップ上で動かす行為全てを移動という。
6.2 全ての機体は毎ターンごとに、現在の推力に相当する分の移動を行なわなければならない。
6.3 移動を行なっても、推力自体が減少することはない。
6.4 移動には以下の3項目がある。
@ 1ヘックス前進/後退…1推力
A 旋回60°ごとに ………1推力
B サイドスリップ…………2推力
6.5 他のユニットが存在するヘックスへも移動することが出来る。尚、本ゲームでは衝突はないものとする。
6.6 推力にマイナスが設定されている機体は前進と後退を行なえるが、それ以外の機体は前進しか行なうことが出来ない。
(例外:サイドスリップ)
7 旋回―――――――――――――
7.1 旋回は60°単位で行なわれる。
7.2 1ターンに何回旋回しても構わないが、旋回する毎に推力と行動PPを消費する。
7.3 60°旋回するごとに1推力を消費する。1ヘックスで120°旋回した場合は2推力を、180°旋回した場合は3推力を消費する。
7.4 旋回を実施するごとに行動PPを消費する。消費する行動PPは、現在の推力と旋回角度により異なる。詳細は機体カードの旋回表を参照すること。尚、消費PPが記載されていない角度の旋回は実施することが出来ない。
8 サイドスリップ――――――――
8.1 サイドスリップを実施する場合、機体の向きを変えずに側面の4ヘックスのいずれかに移動することが出来る。
8.2 サイドスリップは、1ターン中に1回しか実施できない。
8.3 「FR,FL」に移動する場合は推力2と行動PP2を消費し、「BR,BL」に移動する場合は推力2と行動PP3を消費する。
8.4 搭載時のウィングキャリバーは、サイドスリップを実施できない。
9 変形―――――――――――――
9.1 変形はビルバインのみが実施可能であり、オーラバトラーからウィングキャリバー、またはその逆の変形を現す。
9.2 変形を実施するには行動PP4を消費する。尚、推力は消費しない。
9.3 変形を行なう場合、推力が5〜11の間でなければならない。
10 搭載―――――――――――――
10.1 搭載はウィングキャリバーがオーラバトラーを乗せることを現し、合体することで実施され、分離することで解除される。
10.2 合体する場合は双方の機体が行動PP6を、分離する場合は双方の機体が行動PP5を消費する。尚、推力は消費しない。
10.3 合体は、双方の機体が同じ向きで同一ヘックス上にあり、推力が同じであれば実施できる。
10.4 搭載中の移動は、双方を同一の機体として扱い、ウィングキャリバーの搭載時のカードを使用する。
10.5 分離は双方の機体が行動PPを消費した時点で完了し、それ以降は別々の機体として扱う。尚、分離直後のオーラバトラーの推力は、ウィングキャリバーの現在推力と同等となる。
10.6 ウィングキャリバーの現在推力が、オーラバトラーの最大推力を越えている場合、分離を実施できない。
11 攻撃―――――――――――――
11.1 攻撃には、射撃と剣格闘の2種類があり、行動PPを消費することで実施できる。尚、推力は消費しない。
11.2 行動PPがあれば、1ターン中に何回攻撃を行なってもよい。
11.3 射撃を行なう場合、目標となる機体が、各武装ごとに設定された射界と射程に入っていなければならない。尚、各武装のデータについては機体カードの武装表を参照すること。
11.4 1回の射撃では1つの武装のみを使用することができ、1回の射撃で弾数1発を消費する。
11.5 剣格闘を行なう場合、目標となる機体が、各機体ごとに設定された射界の隣接したヘックスに存在しなければならない。尚、剣格闘のデータについては機体カードの基本性能を参照すること。
11.6 剣格闘には実施回数の制限はない。
11.7 自機と同一のヘックスに存在する目標についても攻撃を行なうことが出来る。
11.8 攻撃を1回実施するごとに行動PPを消費し、射撃では2PP、剣格闘では3PPを消費する。
11.9 行動フェイズ開始直後に攻撃を行なう場合や、2回目以降の攻撃を行なう場合、≪推力÷3≫(端数切り捨て)を消費した後でなければ次の攻撃を実施できない。
11.10 一回の攻撃が終了したら、その成否に拘わらず攻撃PPを1減らすこと。
12 対応―――――――――――――
12.1 攻撃を宣言された場合に、対応にPPを配分している目標機は旋回を実施することが出来る。
12.2 対応による旋回は、1回の攻撃ごとに対応PPを消費して実施する。
12.3 実施の方法は通常の旋回と同様であるが、推力は消費しない。
12.4 対応PPがある限り、何回でも対応を行ってよい。
13 レンジ――――――――――――
13.1 機体の周囲を60°ずつ6等分した範囲をレンジと呼ぶ。
13.2 機体の存在するヘックスの中心と、ヘックスポイントをつないだラインの延長線を各レンジの境界線とする。
13.3 機体正面のレンジを「FF」とし、境界線上のヘックスは「FF」に含める。
13.4 機体背後のレンジを「BB」とし、境界線上のヘックスは「BB」に含める。
13.5 「FF」の隣のレンジで、機体の右側を「FR」、左側を「FL」とする。
13.6 「BB」の隣のレンジで、機体の右側を「BR」、左側を「BL」とする。
13.7 「FR」と「BR」、「FL」と「BL」の境界線上のヘックスは、それぞれ「FR」と「FL」に含める。
13.8 「FF」・「FR」・「FL」の3つのレンジを合わせたものを「F」とする。
13.9 自分と同一ヘックスに存在する目標のレンジを判定する場合は、後からそのヘックスに進入した機体が、進入直前のヘックスにあるものとして判定すること。
14 命中判定―――――――――――
14.1 攻撃の成否に使用する命中判定は、以下の計算式により算出する。
(武装/剣格闘の命中率)
+(攻撃側の攻撃PP)
−(攻撃側速度修正)
−(目標機の回避率/受け率)
−(目標側の防御PP)
−(目標側速度修正)
+(目標のレンジ修正)
+(正面射撃修正)
=≪命中判定値≫
14.2 攻撃PPと防御PP1につき1の修正を行なう。
14.3 目標のレンジ修正は、目標のどのレンジから攻撃するかで変化する。
・ 「FF」「FR」「FL」 ………0
・ 「BR」「BL」………………1
・ 「BB」………………………2
14.4 機体正面のヘックス列上の目標に対して射撃を行なう場合、1の修正を加えてよい。尚、剣格闘の場合は、この修正は加えない。
14.5 攻撃側がダイス2個を振り、サイの目の合計が命中判定値以下であれば命中となる。
15 速度修正―――――――――――
15.1 攻撃側の速度修正は、攻撃機の現在推力により決定される。機体カードの速度修正表を参照すること。
15.2 目標側の速度修正は、射撃と剣格闘で算出方法が異なる。
15.3 射撃の場合、目標側の現在推力から目標までのヘックス数を引き、3で割った値とする。端数は切り上げること。
15.4 剣格闘の場合、目標側の現在推力を3で割った値とする。端数は切り捨てること。
15.5 射撃と剣格闘で端数の処理が異なるので十分に注意すること。
16 防御―――――――――――――
16.1 防御には回避と受けの2種類がある。
16.2 攻撃側が、目標の受けの範囲から剣格闘を実施した場合にのみ、受けを選択できる。受けが選択できない場合は、回避のみを実施できる。
16.3 回避を1回実施するごとに行動PP1を、受けを1回実施するごとに行動PP2を消費する。
16.4 行動PPが不足して防御を行なえない場合や、故意に防御を行なわない場合、(目標機の回避/受け率)と(目標側の防御PP)をそれぞれ0として判定する。
16.5 一回の防御が終了したらその成否に拘わらず、防御PPを1減らすこと。
17 被害判定―――――――――――
17.1 攻撃が命中した場合、目標機の被害判定を行なう。
17.2 武装または剣格闘の威力にダイス1個のサイの目を加えて、目標機の装甲を引いた値が、目標機に与えたダメージとなる。
17.3 ダメージが耐久力と同数になったら撃墜となる。
18 オープンロール――――――――
18.1 被害判定でダイスを振った際に、ある特定のサイの目が出た場合、さらにダイス1個のサイの目を加えることが出来る。再び振ったサイの目がさらに特定のサイの目だった場合、さらにダイスを振ることが出来る。この様に特定のサイの目が出続けた場合、無限にサイの目を加え続けることが出来る。これをオープンロールという。
18.2 射撃の場合は6で、剣格闘の場合は5〜6でオープンロールとなる。
18.3 攻撃側の威力PPが防御側のバリアーPPを上回っていた場合、射撃は5〜6で、剣格闘は4〜6でオープンロールとなる。
18.4 防御側のバリアーPPが攻撃側の威力PPを上回っていた場合、剣格闘は6でオープンロールとなり、射撃はオープンロール無しとなる。
19 大破―――――――――――――
19.1 ダメージが耐久力の半分を上回った場合、大破したものとする。
19.2 大破した機体は以下の制限を受ける。
19.2.1 最大推力が低下する。基本性能の推力欄で( )で記載されている数値が、以後の最大推力となる。尚、現時点での推力が最大推力を超えている場合は、ただちに最大推力まで引き下げること。
19.2.2 加減速を行なう場合、1PPしか使用できなくなる。尚、1PPで加速できない機体は、それ以降は加速できなくなる。
19.2.3 旋回を行なう場合、1ヘックスでは60°旋回しか実施できなくなる。尚、対応による旋回についても適用される。
19.2.4 サイドスリップが実施不可能となる。
20 オーラ力―――――――――――
20.1 オーラ力は、基本的にはPPと同様に使用するが、PP配分フェイズで配分する必要は無く、使用する直前に任意の項目に配分することが出来る。
20.2 命中判定や被害判定など、ダイス判定に影響する項目に配分する場合は、判定を行なう前に配分すること。
20.3 命中判定や被害判定など、双方がオーラ力を配分できる場合は、攻撃側から先に配分すること。
21 搭載中の戦闘―――――――――
21.1 ウィングキャリバー等に搭載されている機体が攻撃を行なう場合、攻撃側の速度修正値はウィングキャリバーのものを使用すること。
21.2 搭載されている機体が剣格闘を行なう場合、命中判定値から2を引くこと。
21.3 搭載中の機体が攻撃された場合、各修正値や防御PPはウィングキャリバーのものを使用すること。
21.4 搭載中の機体が剣格闘で攻撃されて受けを行なう場合に限り、受け率と防御PPのみオーラバトラーのものを使用する。尚、この場合は受け率から1を引くこと。
21.5 搭載中の機体に射撃が命中した場合、ダイスを1個振り、1〜3でオーラバトラーに、4〜6でウィングキャリバーに命中したものとする。
21.6 搭載中の機体に剣格闘が命中した場合、ダイスを1個振り1〜4が出た場合は攻撃側が被害を与える機体を任意に選択できる。尚、5〜6が出た場合は、射撃と同様にランダムに決定すること。
22 PP配分―――――――――――
22.1 PP配分フェイズでは、次のターンのためにPPの配分を行なう。
22.2 まず行動PPとオーラ力をパイロットの基本値に戻す。
22.3 次に、攻撃・防御・威力・バリアー・対応の各PPを0にする。
22.4 続いて、行動PPを攻撃・防御・威力・バリアー・対応の各項目に振り分ける。
22.5 行動PPの振り分けは任意に決定してよいが、行動・攻撃・防御・威力・バリアー・対応の、各項目のPPの合計がパイロットの基本値と同じでなければならない。

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