今日は快晴です。こちらでは昼間になると30度近くまで気温が上がり、まるで夏の始まりです。
そんなエルパソ、早くもサマータイムがやってきました。今朝2時にかけて、サマータイムの時間調整があり、
1時間プラスされたのです。
なので、9時に起きたつもりが既に10時。
日本の感覚では経験のできないことなので、とても不思議に思えます。
日曜の朝ご飯は恒例のパンケーキ。Perlaがバナナ入りのパンケーキを焼いてくれるのです。
バナナの甘さだけで十分なので、シロップなどは必要ありません。それを食べた後
「今日は、ホワイトサンズにつれていってあげるよ!」とStephen。
White Sandsはとなりのニューメキシコ州内の国立公園。どうやら白い砂丘のようだ。
同じ学校に通うYoshiもKathyさんもこの公園に行ったことがあるようで、どうやら白銀の世界が期待できるらしい。
乾燥した砂漠地帯で白銀の世界だなんて、いったいどんなものなんだろう。
Stephenがパンフレットを見せてくれたが、確かに白っぽい砂丘が広がっており、幼い頃家族で旅行にでかけた鳥取砂丘のような感じだ。
13時過ぎに支度をしてStephenとPerlaと私の3人で出発。Stephenの真っ赤なトラックは快走です。映画で見るような、少し荒れた砂漠のようなハイウエイを走ること1時間半。途中で州境の検閲でパスポートを提示し通過。
周りの砂が徐々に白っぽくなってきました。そしてその先をみると、真っ白く輝く固まりが!
こちらの太陽の日差しがギラギラしているのもあるのですが、真っ白くてハレーションを起こしそうな勢いです。
公園にたどり着く前に、ビジターセンターへ。(アメリカ南西部で伝統建築に用いられるアドビ式の建物)
(内部は書籍コーナーや、ジオラマをつかった解説コーナーなど、お土産物もあつかっていました。)

どうして白い砂丘が生まれたのか、その科学的な解説を丁寧に教えてくれます。
この白い砂の正体は石膏。いまから2億5千万年前に浅い海の底にたまって、7千万年前にその海底が隆起。さらに1万年前に、隆起したドーム型の地形が沈降して盆地が形成され、今にいたるのだそうです。
せかいでもこの規模の石膏砂丘が生まれる条件はとても珍しく、今となっては国定公園に指定されているのです。
ビジターセンターを後にした私たちは、一路ホワイトサンズへ。
入り口で入場料、一人3ドルを支払い、車に乗ったまま白い砂丘の広がるなかをゆっくり走っていきます。
そして、最も砂が美しい山を形成している地帯にたどり着いて、駐車場にくるまを止めてあるきます。
ほんと、真っ白い砂!白以外のなにものでもありません。中にはそりを楽しむ子供たちもいて、まるで白銀のゲレンデに来たようです。
Perlaと私はすかさず裸足になって歩きますが、Stephenは靴を履いたまま歩き続けます。
途中、雨が降ったときだけ水をたたえる「ルセロ湖」を発見。Stephenにとって、この湖をみるのは初めてのことだったようです。水もキラキラと輝いてて、美しい。
砂丘の山を登るのは一苦労です。というのも、足が砂の中にめり込んでしまい、登れば登るほど砂が降り積もってくるのです。そして、負荷のかかったエクササイズの末、ようやく砂丘の上までたどり着くと、心地よい風が歓迎してくれました。真っ青な空に真っ白な雲、そして砂丘。
自分は今いったいどこにいるんだろう?何度も不思議な気持ちになった。
まるで海辺にきたような心地よさ、なのにゲレンデのような風景。何億年ものときを経て、この広大な砂丘ができたことを考えると、ときおり自分を悩ませるいろんなことが、ちっぽけに思えてならない。
さて、少し離れた場所にボードウォークがあります。

こちらでは、砂漠に自生する植物の解説をしています。ボードウォークの一番奥に、ラピュタを彷彿とさせる、ふしぎな世界を発見しました。
そして、こちらは弾丸注意の看板。近くにUS ARMYの射撃訓練場があり、誤発射することがあるのだろうか、弾丸が落ちていることがあるようです。おおこわ。
ひととおり歩いた私たちは、Stephenのくるまのルーフの上でサンドイッチをつくって食べる。クーラーボックスのなかでキンキンに冷えたダイエットペプシとマスタードの利いたサンドイッチ、そしてみんなの笑顔。
穏やかで平和で幸せな日曜の午後のひとときでした。
帰宅したのが18時前。サマータイムで一時間早くなったせいなのか、まだまだお日様は健在。
今日もまた日焼けをした肌がすこしひりひりとしたが、徐々に小麦色になっていく自分の顔も嫌いじゃない。なぜなら、太陽のもと、いつも笑顔でいられるからなのです^^。(Thank you Perla and Stephen!)


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