今日もうららかな土曜日です。9時過ぎまでのんびりと眠っていましたら、fat catちゃんが起こしにきてくれました。すでにStephenは会議で外出、Perlaは出勤していました。隣の部屋のStevenはまだ寝ているみたいです。部屋の掃除をしたり、英語のテキストやプリント、パソコンの中の整理をしているうちにお昼になりました。サンドイッチをお土産に、Stephenが帰ってきました。ローストビーフとチーズそして野菜がたっぷりとはいったサンドイッチを食べてすこしケフゥ状態に。その後、Stephenの誘いで近くのリオグランデ川沿いへサイクリングに繰り出しました。
我が家にある自転車は5台。そのどれもがシステマチックなギアが施されていて、軽量です。本当にちゃんと乗れるのか少し不安になりましたが、Stephenの手ほどきでレッツチャレンジ!ヘルメットを着用し、サドルにまたがります。サドルを高めに設定するのが正しい乗り方なんだそうで少し怖かったのですが、これは最初だけでした。ペダリングをするたびにあまりにも快適な乗り心地に感動!日本のママチャリとは異なり若干、姿勢に違和感を感じましたが、軽快なペダリングに、知らぬ間にスピードアップ。さっそくリオグランデ沿いへと繰り出しました。
リオグランデはアメリカとメキシコの国境を流れる川です。とはいえ、それも一部だけで、所々によってはニューメキシコ州との州境になっていたり、対岸沿いもなお、エルパソの敷地内だったりすることも。そして今日のコースも、すべてエルパソ圏内のコースなので、パスポートを持つ必要もなく、至って気楽なドライビングです。まず、土手沿いの舗装されていないコースを。実家の近くを流れる土器川沿いを走っているようなとても懐かしい雰囲気です。車やバイクが通らないので、Stephenとの会話を楽しみながら、ゆっくりとサイクリングを楽しむことができるのです。
おおよそ3マイルほど走ったところで、Country Club通りへと突き当たります。橋を渡り対岸へUターン。ここからは舗装されている道路です。障害物がほとんどないトレイルでは、自転車はさらに快適に走ります。面白いほどスイスイ走るので、今度はハンドリングが追いつかなくなるほど。土曜の昼下がりということで、私たちのほかにも数名サイクリングをしたり休憩している人をちらほら見かけます。こちらでは、車に自転車を詰め込んで、安全な道路でへ移動して、サイクリングを楽しむ人が多いのです。自転車にのりながら、Stephenと語らい合いました。StephenはPerlaと一緒に一日かけてとなりのニューメキシコまでサイクリングをしたときの話や、リオグランデの開発に関して、アメリカとメキシコが手を取り合って進めているプロジェクトの話をしてくれました。今日は10マイルを50分ほどかけて走行しました。運動・・・というよりもアトラクションに近い楽しみを覚えました。あぁ、自転車ほしいなぁ。
さて、サイクリングを終えた後ですが、帰宅したおよそ2時間後にYoshiが我が家へ迎えにきてくれました。今日はDon Haskins Centerにてバスケットボールのショウが行われるのです。Yoshiのご両親、そしてUtahとUtahのお姉さん夫婦もやってきます。YoshiとUtah、そして私の3人は一緒に仲良く観戦。会場にはすでにDJがHipHopを流して、少しづつお客さんも増えてきている様子。どうやら今日の試合はプレイヤーたちがそれぞれのテクニックを見せ合うショウのようです。スコアボードには「El Paso VS Allstars」と記載されているのですが、はて、オールスターとは?すこし謎めいています。
しかしプレイヤーたちのユニフォームに見覚えがあったのか、思い出したかのようにYoshiが言うには、2、3年ほどまえにMTVで見たことがあるとのこと!このオールスターチームは全国を行脚し、各地で対戦したチームの中から、優れたプレイヤーをオールスターチームへと迎え入れるといったRPGのようなことをしているのだそう。
なるほど、こりゃ面白そうだ。
試合前には、オールスターと一緒に回っているHipHopグループによるパフォーマンス。Smapみたいな感じなのでしょうか?彼らの衣装に注目。
その後Army隊による行進、ブラックのシンガーがコートに出現、アメリカ国歌の斉唱。そして試合が始まりました。
なんと、この試合、かなりルールが緩いです。まずびっくりしたことは、MCがコートの中からHipHop調のリズムで解説をしています(笑)。ジャッジはファールのカウントもしないし、ほとんどディフェンスが機能していません。正真正銘、シュートやドリブルの技術を競う試合のようなのです。
ダンクはガンガン決まるし、アシストとのコンビネーションで見せるシュートはとても芸術的なのです。

となりのUtahとYoshiはバスケットボールの経験があるだけに、目の前で繰り広げられるスペクタクルなシュートに釘付けになっています。
なのですが、、、。
やはりなんだか物足りません。なんというか、チームシップだとか、闘争心とかが全くないのです。「Show」なので、情熱が伝わってこないのかもしれません。これまでカレッジバスケで学生生活最後の青春をかけた大学生達を目の当たりにしてきただけに、「試合」における緊張と情熱のほうが私の心に響くのかもしれません。それでも、やっぱり人のなし得る超絶的なパワーはとても美しいです。
試合が終わった後、明日帰国するYoshikoさんのリクエストで、エルパソの夜景が美しい展望台に連れて行ってもらいました。Franklin mountainの中腹まで車を走らせるのですが、生駒山に登るときのようなくねくねとした山道を登ります。展望台にはすでに何台かの車が止まっており、いろんな人でにぎわっていました。さて、ここから見渡すエルパソの景色ですが、アメリカ特有のオレンジ色の街灯がきらきらと輝いてて、ハッとしました。

普段は軽く田舎風情のエルパソですが、国境最大都市という横顔に触れることができました。
この辺境の地で出会うことのできたYoshikoさんから、温かいメッセージをいただき、家路についたのでした。


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