さて、今日はビザの申請のため大阪淀屋橋にある「アメリカ領事館」なるところにいってきた。
アメリカでの長滞在にそなえ、出費が惜しい日々を送っているため、朝早くに起きてfootbusにのって、なんばへとむかった。
このfootbus、もしや「ふっとばす!」てな意味があるのか、今更ながらに思うのだが、新幹線などと比べ、超安価(半額くらい)で大阪まで行けちゃうのだ。
とはいえ、新幹線は本数が多く、時間もかからないので、その部分でデメリットが生じる訳なのだが、
いやはや頑張って朝の4時半には起床、5時過ぎに出発し、国分寺のバスターミナルへと向かったのである。
んでもって、まだ夜空の暗い中バスは発車。高松市内のバスストップを順序よく巡っていたものの、途中から睡魔に任せて眠りの世界へ。
目が覚めた頃はちょうど神戸市内にさしかかったところで、9時を少し回ったくらい。
どうやら高速道路で事故渋滞が発生した模様。
通常であればこのバスは9時40分過ぎには難波についているはずなのだが、どうも雲行きが怪しい。
わたしの面談は10時半からなので、なんとか間に合ってほしい!
しかし、時は残酷に過ぎ行き、10時を回った頃、ようやく町のざわめきを感じるように。
あぁ、間違いなく遅刻だ。
バスの到着した時間は10時15分。残り15分で地下鉄の駅まで出向き、淀屋橋まで行って、そこから領事館に行けるとは到底思えない。
なもんで、すぐさまタクシーをつかまえ、領事館に連れて行ってもらうことに。
しかしだ、これまた不運なことに降り続く雨のせいか、御堂筋も渋滞。
時刻はあっけなく10時半をすぎてしまった。
自分の留学生活に関わる大切な面談なのにやっちまったよ、遅刻。
遅れるほど10分くらい、領事館にたどり着き、セキュリティチェックをほどこす。
ペットボトルなどを持参している人は入り口で回収。
空港と同じような赤外線チェックの結果、携帯電話とipod、creativeのmp3プレイヤも一時預かりの対象のため、担当者に手渡すことに。
その後、まず3Fの書類検査場のようなところにいき、あらかじめ作成していた申請書を用意した。
順番がきて、担当者のところに行く。
ストライプのシャツがなんだか帰国子女風情なインテリ男子が厳つい表情で、書類をくまなくチェック。
かるく質問をされた後、2Fの面談室に行くようにいわれた。
書類の不備はどうやらなかったようです。
2Fにいくと、これまたアメリカ風情たっぷりなフロアでした。大きな星条旗が壁際にたてかけられ、手続きに関するインフォメーションのアナウンスもすべて英語。担当官ももちろんアメリカ人。私の周りには二人連れで面談にきている人が多く、国際結婚だと思われる人、それから旦那さんの海外赴任にともなう夫婦の手続きなどなど。おおよそひっそりとした空間の中、一列に並んで、3つある面談ブースのいづれかが、あくのを待っているような状況。
そんな中、真ん中のブースで面談中の男性と、係員がやり合っているのか、大声で荒々しい口調ではなしている。その場に居合わせた人たちの雰囲気は一気にシリアスなモードへ。
正直わたしもかなりビビってきてどうしようもない。
どうやらアメリカ企業で働くつもりで面接にきていたようなのだが、受け入れ先が決まっていないだの、働く前に学生をするだの、はなしが二転三転してしまっている模様。
そんな中赤い呼び出しランプが点灯し、あいたブースから担当官が私をよんでいる。
びびりモードのなか、おそるおそる行ってみると、そこにはなんとも気さくな雰囲気の初老の女性が。
眼鏡をかけて微笑む彼女をみて、安心した私は、挨拶をかわし、質問に答える。
アメリカには何しにいくの?
学校はどこにありますか?
どうしてこの場所を留学に選んだんですか?
なんとも、スタンダードな質問ばかりをしてきます。
わたしも気を緩めず、にこやかに留学の意図を正直に伝えた。
担当官の女性はいった。
「あなた、エルパソに行くのね。なかなか面白い選択だと思うわ。実をいうと、私の出身はそのちかくのニューメキシコ州なの。南部はアメリカのハートランドよ。頑張って勉強するのよ。あなたには一週間以内でビザの書類が送られてくると思うからね!」
とにこやかに語りかけてくださいました。
うれしさのあまりthank youを連発。
帰り際に私をもう一度よびとめて彼女はいった。
「あなた、その赤い眼鏡がとっても似合ってて素敵よ」
すかさず、わたしもこう伝える
「you,too!」
そんなわけで、無事面談も終わり、帰りのバスが出るまでのしばらくの間、雨の御堂筋をあるいてみたり、道頓堀で一服したりと、とても短い大阪トリップをおえたのであった。
footbus:6000円

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