円山　天使は何を想う。別窓。

　今日もリハーサルやら何やらで、なんだかすこし忙しない。
どうも時間の流れが速いようで、少し体が重たい感じ。
長距離を車や電車で移動した時も、同じような重さを感じる。
時間と距離の関係ってなんだったっけ？

最近、再び本を読むことが好き。
椎名誠さんの私小説「かえっていく場所」を読んでいる。
椎名さんの私小説は、色々な時代のものがある。
本人が小さい頃から、学生から就職したぐらいの時を経て、
結婚し子供が生まれ育ち、現在まで。。
「かえっていく場所」は現在のもの。

椎名さんの私小説を読むこと。
それはまるで、一人の人生をずーっと見守っているかのような錯覚。
ゆったりとした文の質感にだまされて笑、
実は読んでいる僕たちは椎名さんの人生を、
ものすごい速さですこしだけ経験しているのかもしれない。

なんだか、時間と距離の関係に通じる気がする。

　ぷらっと寄った本屋さんで、生協の白石さんの本を発見。
あまりの面白さに思わず買ってしまいそうになる。

白石さんは東京農工大学生協の職員さん。
学生の要望や質問を受け取って回答する「ひとことカード」の担当者。
例えば、、、
「 Ｑ：青春の１ページって、地球の歴史からすると、どれくらいなんですか？
Ａ：皆さんは今まさに１ページずつめくっている最中なのですね。
羨ましい限りです。
地球の歴史というよりも、私の歴史からすると、
目次でいえばかなり前の方です。
いつでも呼び出せる様、しおりでも挟んでおきたいものです（白石）。」

とても、粋デス。
他の質問にもとても丁寧に楽しく返答してくれます。
中には「牛を置いてくれ」「愛を売ってくれ」など、
多少の無理難題を問いかけられても、
ひらりとスマートに返答する白石さん。
僕の目指すところかもしれません笑。

えー、僕はギタリストだ。
目指す所はそこでいいのだろうか笑。
ひらりと粋でスマートな返答のギタリストっていったい。。

　「ジョゼと虎と魚たち」をやっとみた。
内容が重いと聞いていたので、
なかなか見る勇気がなかったのですが、
いい映画と聞き、ようやく腹をくくり見ました笑。

映画は、脚の不自由な女の子と、普通と言われる大学生の男の子の物語。
恋愛の物語。

とても良い映画でした。
出会い、恋愛をして別れるまで、
二人の心の変化の描写がとても自然に受け止められました。
この映画は普通の男女の恋物語だという言い方も出来ます。
でも、そうじゃない映画だと言うことも出来ます。
リアルな映画ということも、
ファンタジックな映画ということも出来ます。
なんだか自分の考え方によって見え方がかなり変わるような、
鏡みたいな映画なのかもなあ。
自分にかえってくる映画。

そして、主演の二人の演技がすばらしかった。
いい映画特有の芝居している感じがない。
そこにいる人そのものだった。

ふー、いい映画を見るってなんだか疲れるね笑。

　今日は久しぶりに夜だけリハーサル。
お昼にわりと時間があるので、映画「パリテキサス」を見る。

とてもゆったりとした映画で、
お昼に見るには、時の流れ感がゆったりすぎたかも。
気がついたら昼寝していた笑。
記憶のある所まで巻き戻して、
そのゆったりとした映画を堪能した。
ライクーダーの音楽があまりにも素敵です。
ボトルネック、改めて表現力の高さに驚きデス。
参考になります、クーダーさん笑。

さてさて、明日からレコーディング４DAYSの始まりです。
ちづかさん、そしてプラネタリウムデス。
いいアルバムを作りたいなあ。

　品川駅はとても大きく立派になった。
新幹線に乗せて、
色々な所から色々な文化が入ってくる駅になってきた。
本当にもう色々な人がいておもしろい。
僕も色々な人のひとりなんだけど。

今日は、NSPのフィルムコンサート。
久しぶりに動く天野さんを見ることになるなあと、
リンちゃんと話ながら会場へ。
すると、入り口には見慣れたギターが。
真っ黒なギターは、実はずーっと天野さんから借りていたギターだ。
おー、立派に飾られていて偉くカッコイイぞ。
かなりキズがついているのは、
天野さんが弾いたあとじゃなくて、実は僕が弾いた跡だ笑。
少しだけ申し訳ない気持ちになる笑。

久しぶりに動く天野さんは、
相変わらず面白く楽しい人だった。
色々な関係者の方々のインタビューから、
それぞれの方の天野像を知ることが出来たりもして、
とても素敵なフィルムコンサートです。

見慣れた場所（事務所やスタジオやその近所の道）の映像の中に、
あの人がいる風景は、
とても近いのにとても遠い風景に見えたなあ。

フィルムコンサート終了後、
バッタリ会った小松原俊さんと僕とリンちゃんで楽屋に。
平賀さんと中村さんの顔を見に行く。
お二人とも相変わらずカッコイイね！
コンサートツアーの時のスタッフの方々も沢山いらっしゃって、
なんだかツアーの時の楽屋にいるかのようでしたよ。

そういえば、実は僕の楽曲がBGMで一曲参加しているのです。
一番の見所はそこかもしれない笑。