◆青山森人・中村葉子・伊藤清恵・市之瀬敦:『東ティモールのことば テトゥン語入門』(社会評論社)
秋田駅前の
ジュンク堂で手に取ったとき、1700円という値段で、つまり買える値段なので、とりあえず押さえたのだが、…「
社会評論社」の本ということで正直
かなり引いた。
サヨとフェミと自虐史観の老舗みたいな版元だからだ。
@いじめ自殺とかあった中学校の構内に警察が事情を聴くために入ってくることさえ「学問の自由と学園の自治を脅かすからポリ公カエレ」といって反対するような先生が書く本(タイトル例:《
自己決定権としてのアナーキズム
序説》)
A「公共性」の名の下に国家権力がやることは一から十まで反対するのに、公共心のない若者を見かけると「自民党政治がこういう青少年を作ったんだ。国会議員共は高い歳費もらって何をしてるんだチッ」と文句を言うような先生が書く本(タイトル例:《
いま、[公共性]を
撃つ−
おんな・沖縄・脱原発−》)
Bケーサツと自衛隊が死ぬほど嫌いなのに、てめえが(
都落ちとか言って自虐ネタのつもりでそこに住む人を貶めたのにも気付かないところの東北の赴任先で)津波にあって命ひとつで逃げる羽目になってみたら、「自衛隊早う来んかいなんをしよっとかおいどん腹かいたグラグラした、やっぱ九州と違うて東北は
地の果てばいね〜何事も千年は遅れちょるほんなこつ。チッ」と文句を言うような先生が書く本(タイトル例:《おいどん負けらんのど!九州男児バッテン先生の見た東日本大震災》)
…そういうのを出してる版元の本だから、
これもそうだろうと思って、レジ(
指原莉乃似の店員がいる)に持って行くまでの間にすでにウンザリし、正直中身を見る気もしなかった。このままなら
100%積ん読になるハズであった。
だがしかしお立ち会い。著者の一人はポルトガル語の研究者であって、ポルトガルの旧植民地(ギニアビサウなど)[におけるポルトガル語と現地の言語の相互作用]の研究者でもあって、そのためテトゥン語におけるポルトガル語からの借用語は元のポルトガル語形を書くだけでなく、「ポルトガル語の今の正書法では月名は小文字で書き始めるのが普通だがテトゥン語ではポルトガル語系の月名を今でも大文字で書き始める」など、細かいところに気を配っていて実に素晴らしい。
また、数の表現には本来のテトゥン語以外にインドネシア語からの借用語が多用されている(limanulu(50)と言うべきところをlima puluhなど)とか、綴りに揺れのある例とか、ポルトガル語の言い回しで通じる例とか、大変行き届いて実用的。
ごめんよ「まーたバカサヨフェミ公のゴミクズ本かチッ」とか
声に出して言っちゃって。
いや、著者たちがサヨでフェミなのも
事実ではあると思うけどさ、それでも貴重な本だよこれは。
バカサヨフェミ呼ばわりした件については、
そう言う訳だから、
撤回はしないけどさ。
【今週の結論】
[丹下段平の声で]
青山[著者名]くん…今まで本当にすまなんだ。
俺はこの世の中でバカサヨと
先入観が一番嫌いなんだよ。わかったかクズサヨ。反省しろボケ。
川にはまって河童に囓られろボケ。

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