私は今血も凍る思いだ。
猛吹雪の話をしているのではない。
衆議院総選挙の結果について話しているのである。
戦後レジームという呪いの「
コトリバコ」の恐さを思い知らされた、今回の選挙であった。
自民 293→291(-2) ※解散せず小手先の改造をするよりはよかったかも。
民主 62→73(+11) ※海江田が落選しただけ。議席は減るどころか戻った。
維新 42→41(-1) ※なぜ乗れない、このビッグウェーブに。
公明 31→35(+4) ※安倍「暴走」説が広く信じられていることがわかる。
次世代 19→2(-17) ※「誰か」にサゲられた。さて、誰だろう…。
共産 8→21(+13) ※「双子の弟」創価にブーストしてもらったようなもの。
生活 5→2(-3)
社民 2→2(±0)
改革 0→0(±0)
無・他 17→8
「自公圧勝」?いや、違う。
「安倍
勝てず」とまとめるのが正しい。
安倍が
阻まれた、と言うのが正しい。
遮られた、とするのが正しい。
今回の衆院選の総括。
《
改憲勢力の挫折》。
公明は与党内の反改憲勢力である。自民党は頭を抑えられたのだ。
今回の「敗者」は、自民、次世代、維新の三者。
自民は改憲への機運が遠のいた。次世代はその切迫した危機感が全く理解されなかった。
維新は
戦後レジームの超克と「非自民の選択肢」の両立の回路を構築し損なった。
ああ、戦後レジームよ、お前は強かった。堅かった。厚かった。高かった。
日本の有権者は、「まだ改憲は早い」と言ったのだ。
戦後レジームからの脱却を躊躇したのだ。
だがこの壁は穿てない壁ではない。
それは巨大ではあっても、すでに荒れた都の城壁だからだ。
天命を喪った王朝の京師だからだ。
次は必ず穿つ。
きょうは死産した革命。
この世に生まれてくることを許されなかった革命。
きみの弟が、妹が、あの呪われた城の壁を必ず穿つ。あの汚らしい悪徳の都を必ず焼き払う。
今はきみのために、血の色のシクラメンを飾ることにしよう。

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