2010/4/15

技術の進歩・・・  

 大分前から気がついていた事が有ります。時々若い人の後ろでミキシングを聞くのですが、全般的にドラムの「金物」が近くて大きいですね!ドラムは太鼓とシンバル、ハイハットなどが集まって1つの楽器なのですが、生ドラムを聞く限りスネアよりシンバルやハイハットが近くて大きく聞こえる事は無いと思います。意図的にバランスを変えているのであれば分かるのですが、本人はそうでも無さそうです。
 この2〜3年、音楽業界も少し立ち止まって後ろを振り向いているような気がするのですが、その前の10年間位は最悪でしたね。(・・と私は思っています!)どの曲を聴いても同じ様で、リズムトラックなどは使い回しかと思いました。制作コストとの関係でしょうが、DAW(当時はDTMかな?)で音源サンプルを詰め合わせ、距離感などまるで無し、全ての音が前面にへばり付いています!それに加え信号圧縮技術の進歩で町中にMP3が蔓延し、若者の耳を直撃しました。確かに振動を加えると音飛びしてしまう「CDウォークマン」に比べれば、圧倒的に便利ではあるのですが・・・。そんな環境で育った世代にしてみればハイハットは聞こえて当たり前であり、古き良き時代に「聞こえそうで、聞こえない!」ハイハットを追求していた世代としては、時代の流れを実感してしまいます。
 何の話しかと言えば、人間社会の便宜性を追求した技術の進歩が、実は人間を退化させているのではないかと思う事があるのです。デジタル化によって音が良くなったと言いますが、本当ですか?制作過程は圧倒的に便利になり、品質は劣化せずコスト・パフォーマンスは高くなりました。しかし最終出口である「音を聞く」行為に限って言えば、アナログの方が優位ではないでしょうか? 

 昨年5日間ほどレンタカーを借りて、初めての土地をドライブしました。カーナビ付で道に迷うことも無くバカンスを楽しみましたが、帰宅してから地図を調べても、何処を走ったのか全く分かりませんでした。

「カーナビ・ドライブ」は面白くないですね!
5

2009/12/31

2009年の締め!  

 今年も余すところ数時間となりました。1年間私のブログをお読みいただき、有り難うございました。このブログも来年で4年目を迎えますが、今後もいろいろなチャレンジを続けて行きたいと思います。お気軽にコメント(応援、批判?)お願い致します。

クリックすると元のサイズで表示します

 さて昨日作業場の大掃除をしたのですが、今日になって暇を持て余してしまい、またまた作業場を汚してしまいました。今年の締めとして、今迄で最高と思われる<NEVE BA283AM モトローラ+シルミック・バージョン>を作ってしまいました。一昨年に初めてこの組み合わせのアンプを作りましたが、その後これに優る物は現れていません。もちろん音のジャンルによりアンプの好みはあると思いますが、総合的には一番だと思っています。またこのBA283AMの初段に、いろいろな組み合わせをするのが楽しみです。来年早々にはALTEC 1588とコラボさせてみようかと思います。

  それでは来年もよろしくお願い致します。
  皆様にとって良い年でありますように!
                  Tubemansound
0

2009/12/28

機材整理?  

 物置の整理をしていたら、SONY製のファンタム電源のケース(中身はありません)が出てきました。しっかりしたケースなので、後日何かに使おうと思って取っておいたのですが、忘れられていたものです。

クリックすると元のサイズで表示します

 キャノンコネクターの穴が4個あるので、2chラインアンプあたりが良さそうです。ジャンク箱を探っていたところ、以前ブログでも紹介したLAWO(ラボ)のアンプ基板がありました。ちょうどケースにピッタリですが、電源回路やトランスの入る余地は有りません。電源は外付けにして出力はオリジナルのアンバラのままで、ヘッドホンアンプ兼小型パワーアンプを作ることにしました。

クリックすると元のサイズで表示します

 この「LAWO DV973/3」の心臓部はTDA2030Aで、3端子レギュレーターほどの大きさですが、最大35W/4Ωのドライブ能力があります。マーシャルのギターアンプにも使われているとの事なので、その実力が伺えます。基板上にはLR2個のTDA2030Aが有るのですが、それぞれに安定化電源回路が独立していて、2200μFのコンデンサーを抱いています。(写真のオレンジ色の物)また入力トランスに、HAUFE製ST3135が使われています。

クリックすると元のサイズで表示します

 ケースの加工が少なかったので、2日間で完成しました。既製品のケースなので、なかなか見栄えもよく、しっかりしています。(「SONY」のロゴは消せませんでした!)初めにヘッドホン(MDR-CD900ST)でサウンドチェックです。パワーは十分で音に厚みがあり、音の分離も良いです。次にスピーカーによるチェックですが、我が家のオーディオはパワードSPを使っているので、これまた物置の奥から懐かしい「BOSE101」を持ち出してきました。早速繋いで鳴らしてみると、音量は十分です。簡単なPAで使えるほどガンガン鳴ります!音色も予想していたパワフルと言うよりは、繊細な音に聞こえました。
 簡単にできた割には使えそうなので、しばらくコイツで遊ばせてもらいます!


0

2009/11/2

This is it !  

 今日、あのマイケル・ジャクソンへの追悼映画「This is it!」を観てきました。映画館の「ドルビー・サラウンド」で聞くライブは圧倒的で、久々に感動してしまいました!内容はMJファンでなくとも、世界最高の「SHOW・BIZ」の世界を垣間見る事が出来、一見の価値はあると思います。MJの個人的な記録用に撮影されていた映像を中心に、過去の映像や後から撮られた(?)ものを含め上手く編集されていましたが、初めからメイキングやライブ用に録音、撮影されたものよりも、雑では有るのですがライブ感があり(意図的に?)、個人的には完成された作品よりも楽しめました。作品の中で世界中から選ばれたミュージシャンやダンサーが、リハーサルにも関わらず完璧に演じている事や、インタビューで「完璧にオリジナルを演じる事から始まり、そして次へ進む!」の言葉にアーティストの原点を観た様な気がしました!
 「これだ!!」(This is it !)
1

2009/8/15

Les Paul  

 年を取ってくると、暗い話題ばかりが多くなってくる気がします。「Les Paul」(レスポール)この名前を聞いて、知らない音楽関係者は居ないと思います。ギターを愛好する人、またミュージシャンのみならず、レコーディングに携わる人ならば忘れてはならない人物です。
 ギブソンのレスポールはあまりにも有名ですが、若い人で、レスポール氏がマルチトラック録音の創始者である事を知る人は少ないのではないでしょうか?詳しい事は調べていただければ分かりますが、レコーディング界にも、大いに貢献してくれた恩人である事は確かです。多重録音以外にもリバーブを使った事でも有名で、初期の頃にトイレの個室にスピーカーとマイクを設置して、エコールームとして使ったのですが、収録本番の時に隣の個室を使われ、リリースされたレコードにも水の流れる音が入っていたと言う逸話(本当かどうか分かりませんが・・?)が有ります。
 先日のMJといい訃報を聞くことは残念ですが、逝かれてしまうほどに、その才能を再認識してしまいます。
0

2009/6/27

レクイエム( good-by Michael ! )  

 私はミュージシャンでは無いのですが、音楽ミキサーとして影響を受けたミュージシャンを問われれば、迷うことなく「マイケル・ジャクソン」を挙げます。この手の質問に「ビートルズ」と答える人が多いですが、私個人としてはビートルズ全盛期とは10年程時間差があり、どちらかと言えば、70sのディープ・パープルやレッド・ツェペリンの時代なのです。
 80年代に入り、ジャクソン5から独立したMJが頭角を現し、丁度時を同じくして私もこの業界にデビューしたのでした。MJの凄い所は、(もちろん全てがハイパーなのですが!)楽曲、アレンジ、ミキシングと全てがパーフェクトなところです。その中でもミキシング・テクニックが、同じ生業を目指していた若き青年としては驚異的に聞こえました。どうしてこんな音が創れるのか想像もつかないからです。ドラムの音だけ何回も聞きなおしましたが、どうすればこんな「POP」な音が録れるのか・・?
 ある時職場でお気に入りのMJを聞いていて、(もちろんレコードです!)ふと音卓の上にある波形モニターを見ると・・、なんとスネアのリサージュがまん丸です!!スネア単体の音はモノラルでOHマイクで左右に多少広がることはあるのですが、こんなまん丸は見た事がありません。この時初めて、世の中には「ゲートリバーブ」と言うイフェクトがあることを知りました。今となっては安物のデジタルミキサーにも、ゲートリバーブくらいはプラグインで用意されていますが、当時はデジタルリバーブが有ったか無かったか位の時期なので、ゲートリバーブを作ること自体大変でした。(BX20とKEYPEXUを組み合わせ、ミキサーのAUXからトリガを送りました)自分でゲートリバーブを「創った」時の興奮は、今でも忘れる事は出来ません。「これだよ!この音だよ・・!!」その後スネアにホワイトノイズをミックスしたり、コーラスにディレイが掛かっていて、それも4〜5層ディレイであることが分かり、ただディレイを掛けると音が冷たいので、モジュレーションさせることで「空気感」が表現でき、位相をいじる事で音のニュアンスが微妙に変わる事が分かりました。
 今の人から見ればそんな事は当たり前かもしれませんが、当時は機材も無く「空間」を表現する為に、実際に地下倉庫にスピーカーとマイクをセッティングして、音に色付けしたりしました。(数年前ニューヨークの某超有名スタジオを訪問する機会がありましたが、今でも非常階段にスピーカーとマイクがセッティングしてあり、使っているそうです!)
 そんな話よりMJが最高のミュージシャンである事は事実で、その才能に魅せられた最高のスタッフが集まったことは疑う余地が有りません。ただそんな天才の末期が、ゴシップや風説にまみれて終わってしまった事が残念でなりません。
                                合掌
2



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ