2005/9/20  19:02

槍ヶ岳・北鎌尾根  穂高岳周辺

はじめに
北鎌尾根は近年最も人気のあるバリエーション・ルートのひとつです。ルートは全般的に踏跡明瞭、好天なら槍の穂先を仰ぎながらの素晴らしい登高を楽しむことができます。

9月17日 上高地→北鎌沢出合ー幕営(15:00)
クリックすると元のサイズで表示します
槍・穂高の登山口・上高地にて
早朝から観光客で賑わう上高地の雑踏から逃れて、槍ヶ岳山頂へは単調ながら立派な林道を明神→徳沢→横尾まで安心して歩けます。

クリックすると元のサイズで表示します
一ノ俣谷出合
近年まで一ノ俣谷出合から常念岳へダイレクトに続く登路があったが、台風などによる登山道の崩壊のため復旧作業が間に合わず、今は一般登山者の入山禁止措置がとられています。一般登山道では物足りない山岳愛好家にとっては常念岳山頂へのバリエーションルートとして興味深いコースです。

クリックすると元のサイズで表示します
ババ平のテントサイトより東鎌尾根
ババ平より水俣乗越への登山道分岐までは約30分、立派な指導標もあり迷うことはありません。水俣乗越まではジグザグの急登の連続で休み過ぎると大幅に時間をロスします。

クリックすると元のサイズで表示します
北鎌沢出合に下降する途中から水俣乗越を仰ぐ
水俣乗越から間ノ沢出合への下降路は草付きの急傾斜が続きますが、右からの枝沢が合流する地点からガラ場に沿って下れば踏跡を見失うことはないでしょう

クリックすると元のサイズで表示します
天上沢上流部から見た北鎌尾根
この付近から右手より合流する枝沢に下降し、急傾斜で不安定な涸れ沢の中を下るようになります

クリックすると元のサイズで表示します
天上沢上部の下降
水俣乗越からの不安定な涸れ沢に沿って下れば傾斜はゆるみ、沢床の低い天上沢の本流・間の沢が左から合流します。間の沢はさすがにアルプスの沢らしく沢幅は10メートルほどの大きな沢です。

9月18日 北鎌沢出合→槍ヶ岳→殺生ヒュッテー幕営(15:50)
クリックすると元のサイズで表示します
北鎌沢出合
早朝に撮影したのでよく見えませんが、遅くとも夜明けとともに北鎌沢出合を出発したほうが安全でしょう

クリックすると元のサイズで表示します
北鎌沢二俣
北鎌沢二俣付近から撮影した右俣の渓相です。水流のある左俣下部は平凡ですが右俣より悪相で、中流部から電光型の渓相となり独標直下まで急傾斜が続くそうです。

クリックすると元のサイズで表示します
二俣直下の渓相
北鎌沢の登りは足場の不安定なゴーロ状が北鎌沢のコルまで終始しますが、ザイルを必要とするような箇所は一切ありません

クリックすると元のサイズで表示します
天狗の腰掛へ向かう途中から独標
北鎌沢のコルから天狗の腰掛までは藪の中を木の根や岩角をつかみながらの安全な急登が続きます。
天狗の腰掛を過ぎるとルートは岩稜に変わり大小のアップダウンの後、千丈沢側が切れ落ちた10メートルほどの幅広いナイフリッジ?が現れます。
北鎌沢左俣源頭のコルは幕営スペースもあり、ここから仰ぐ独標の岩壁は150メートルはあるでしょう。取り付きへは手前の小針峰を中段まで登り右側を巻き気味に通過します。

クリックすると元のサイズで表示します
独標取り付きのトラバースルート
残置ボルトのある張り出した岩塊を抱え込むようにしてトラバースすると岩壁基部のトラバースルートが始まります。すぐに左上へ独標直登ルートのチムニーを見送り、ザレ気味の広いバンドを左上していくと千丈沢側へスパッと切れ落ちた逆コの字の岩壁に到着します。ここは残置ハーケンもありクボの中を這いずるように突破します。

クリックすると元のサイズで表示します
逆コの字の岩壁先から続くトラバースルート
岩壁を回り込むと写真のバンドが槍ヶ岳方面に向かって続き、ルートはこのバンドを終了点まで行き独標の中段をまき気味に進みます。
バンド終了点から左上していくと途中にスリングが数本残置されたチムニーに導かれます。登りきったところから独標とニセ独標のコルを目指し自由にルートを探します。

クリックすると元のサイズで表示します
トラバースルートの俯瞰
尾根上の独標のコルからトラバースルートを振り返る。写真真ん中の針峰が下から見ると子槍のような岩峰で、写真左下のリッジ状の岩稜をいったんクライムダウンしてから独標とニセ独標のコルを目指して登ると楽です

クリックすると元のサイズで表示します
悪天候時の北鎌尾根通過の要注意箇所
岩登り経験者にとって、北鎌尾根は天候にさえ恵まれれば問題となる場所はありません。
唯一、稜線の両側が切れ落ちた写真の箇所(天上沢側は岩がモロく危険)の通過は直登したほうが楽でしょう。

クリックすると元のサイズで表示します
稜線上より大槍
夢にまで見た眼前にそそり立つ大槍の岩峰です。20年間追い続けた風景が眼前にあります。
北鎌尾根は常に稜線上にルートをとること。フリーで登れない岩壁となったら、左右にルートファインディングをすれば逃げ道の踏跡が見つかるはずです。
北鎌平手前の岩峰は尾根上でもトラバースでも問題なく通過できます。ここまで来ると疲労からか、トラバースルートを行くパーティーが多いそうです。

クリックすると元のサイズで表示します
大槍へ下部のチムニーを登る
北鎌平から大槍基部の岩稜を登っていくと約80メートルほどで下のチムニーに導かれます。下のチムニーはややバランスを要求されますが、よく探せばホールド・スタンスは充分にあり快適な登攀が楽しめます

クリックすると元のサイズで表示します
大槍へ上部チムニーを登る
槍ヶ岳への登りは岩もしっかりして手づかみで高度を稼ぐような感じです。写真の「上のチムニー」はホールド・スタンスともに豊富で楽しく登れます。

クリックすると元のサイズで表示します
槍ヶ岳山頂直下のチムニーより槍の穂先
槍ヶ岳山頂はまさに直前に見えます。登頂後ヘルメットをしまい無事北鎌尾根を登った同志と硬い握手を交わしました

9月19日 殺生ヒュッテ→上高地(10:00)
寝坊して5:30出発となりましたがハイスピードで下山しました。

登山愛好家の皆様へ
上高地から横尾山荘までの幅広い林道で、横一列いっぱいに広がって対向者の進路を妨害するように歩く「初心者」は厳重に注意してください。また、登山道では「登り優先」が大原則のマナーを知らない?登山者も多々見受けました。嘆かわしいことです
6



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ