「御命講」”おめいこう”と読む。
おそらく何も知らない方が発音するには、九州地方の方がプロレスラー「ボ○・ブラジル」を発音するのがはばかられるように抵抗があるに違いないが、私達はこの小さな寺の年に一度、たった一日のお祭りを子供の頃から楽しみにしていたし、じいや、ばあやも孫をつれて参拝する楽しみがあり「老若男女問わず」、”おめいこう”となんのためらいもなく発音できるのである。
本立寺、いわゆる「ほっけ」と呼ばれる日蓮宗の寺。
11月12日は日蓮の命日であるらしく縁日となっている。
その日を「御命講」と言う。

寺には鬼子母神も奉られ、夜7時には御開帳があって、子供の健やかな成長を願う親子、じいや、ばあやが参拝に訪れ、狭い門前はどこからこんな人が涌いてきたのかと思うほど賑わう。
県道は通行規制が引かれ、露店も約100メートル位ずらっと並ぶ。
少子化のためか、最近は参拝客も減ってきたようだが、「11/12=御命講=お参りに行かねば」という「刷り込み」は健在で、いつまでもこの風景と人々の子供への愛情を注ぐ心が嗣がれていくことを望むばかりである。

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