1973年に発表された小松左京の小説「日本沈没」はSFの世界の話と思っていたが、国土の消滅の前触れのように幾多の面で崩壊の波が押し寄せている。
医療、教育、雇用、経済、環境、家庭の崩壊が生きる希望を剥奪し、精神的にダメージを与えて行く。希望と目的のない者の終着駅は犯罪と自殺だと思う。「嫌な世の中」というのは老妻の口癖だが、これには異論がない。
穏やかな日常が送れるようになる日はもう来ないのだろうか?
その前に、本当に、日本は沈没するのだろうか?
日本は難破船状態なことは確かだが、政治や社会のせいにする前に己を見詰めなおすことが必要だ。

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