2011/12/8  22:27

無花果の森 (小池真理子著)  読書暦

夫の暴力から逃れ、失踪した女。過去を捨て、未来を見失い、世間に怯える絶望の暗い谷底にかすかに射した一条の光とは? 孤独にあえぐ現代人の心の闇に迫る長編。『日本経済新聞』連載を単行本化。2011年6月刊行
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2011/12/8  2:34

永遠の別れから1年  てるちゃんへの記

あなたが永遠の旅に発って1年になったけど、まだ現実感がないよ。恐らくあなたも同じ思いでないかなぁ。「ただいま」といって帰ってくるのではと心持にしているけど一向にその気配がないのが虚しいよ。

『私はどうすればいいの!』と訴えて、そのまま椅子から崩れ落ちるようにして逝ってしまった突然のできごとで、あなた自身も「死」を意識しなかっただろうね。
あの時はボクも無我夢中であなたの死を現実として受け止められず涙もでなかったよ。
最後の言葉に込められた意味を考えると、加齢につれて先行きの不安と生活の疲れが言わせたのだろうと想像し、チャンとフォローしてあげられなかった自分が情けないし、あなたには悪いことしたと後悔が後を絶たない。

お互い相手が死ぬということなど考えたこともなかったけど、常々あなたは『私は入院などしない』といっていたけど、その通りになったよね。
怖がりのあなたが患って死の恐怖に慄くこともなく苦痛もなく眠るように帰天できたのと、病で壊れていくあなたを見なくて済んだのは、ボクにとっては救いになっているよ。

52年間もボクについてきてくれたよね。あなた自身が言ってたように我儘なところもあったけど、やることはきちんとやるし、弱みを見せない勝気だつたけど幼い子供のような面もあったけど、ボクには過ぎた妻だった。感謝の言葉が伝えられなかったのが心残りだよ。

あなたは独りで生きてはいけないだろうと思いボクも頑張ってきたけど、あなたを見送ってしまった今は、生きてる張合いがなくなっちゃったぁ。
今となっては、あなたと出会い、52年間も共に生きてきたのが夢のようだよ。

安らかに眠っていてよね。
ありがとう。
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