2012/10/3

浜離宮ライトアップ  庭園見学

先週の土曜日9月29日に,浜離宮恩賜庭園のライトアップ見学会に行ってきました.

秋のライトアップは中秋の名月を愛でるための観月を意識したイベントです.

JLFの企画で参加したので,ライトアップを実際にデザイン・施工した焔光景デザインの原田さんが一緒に廻ってデザインのポイントや苦労話などをしながら説明してくれるツアーでした.

大手門側の入口近くの三百年のマツ.

立派なマツってライトアップされると,歌舞伎や能舞台の書き割りのように見えるのは何故なんでしょう.

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足元灯は,歩くのに不便でない程度の控えめな数にし,空に登る月の存在感を意識するようにしたそうです.

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トレーシングペーパーに下半分を青い塗料で塗ってラミネート加工した足元灯.

月と池の水をイメージしているそうです.

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行灯風の灯りも控えめなので,かなり暗い感じ.

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藤棚の幹も控えめにライトアップ.

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茶屋の裏の樹木は,水を意識して青っぽく・・・

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茶屋の近くから登ってきた月を見上げる.

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茶屋は水に浮かぶ船のようです.

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お伝い橋はフルカラーLEDテープライトを使って黄色〜白〜黄色に変化させていくことによって,月の満ち欠けを表現しているそうです.

うっかりのぞき込むと眩しさのあまり,クラッと来ました.

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ライトを設置するには水面からのアプローチしかないため,手こぎボートで橋の下まで行って設置したため,かなり苦労したそうです.

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茶屋の屋根もかすかにライトアップしているのだそうです.

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お伝い橋のライトの色が黄色と白では結構イメージが変わって見えますね.

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土曜日だったので背景の大きなビルの灯りが少なくて,ライトアップの効果と共に池に写り込む光がちょうど良い華やかさを添えていたような気がします.

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月の方角は人工のライトで照らす必要はありません.

が,ビルの灯りがここでも結構いい感じです.

もし,ここで真っ暗な樹木だけだったら,淋しい風景に見えるよね〜と,参加者一同.

都会の庭園は,夜のこんな灯りも一つの景色になっていると思います.
意外と美しいものだと思いました.

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この先の暗い芝生の上に,何とカップルがうじゃうじゃいました.

みんな座って寄り添って,同じ方向を向いて.
静かに月が出てくるのを待っているんです.

こんな庭園で月を見るデートを考えるなんて,若者達,なかなか〜¬_¬GOOD!

日本人のDNAが受け継がれている気がしました.



このイベントは昨日10月1日迄でしたが,30日は台風のため中止になったので,3日間しか行われませんでした.残念なことです.

次回は来春桜の時期のライトアップを行うことが確定しているそうなので,また今回とは違う雰囲気の夜の庭園が楽しめると思います.




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2012/7/23

黄色い花壇の主役  庭園見学

といえば・・・

キク科のヘリオプシス属(キクイモモドキ属)の花々.

ミヨシでもたくさん咲いていました.

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‘サマーナイト’
茎が赤っぽいので,個性的でシックな印象があります.

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ヒメヒマワリ(ヘリオプシス)2種

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ヘリオプシス‘アサヒ’

直径3センチ弱の小さなマリーゴールドみたいな八重咲の花.

下の写真の奥にも写っている小さめの花です.

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ヘリオプシス.  小黒さんは‘ビックリ’と呼んでいるそうです.
が,まさか,品種名ではないだろうと思っているのですが・・・

アサヒによく似ているけれど,花の大きさが1.5倍くらいある八重咲きの花.

大きさ以外は本当によく似ていました.

上記2種はたぶんHeliopsis herianthoides var.scabra

scabraは,「ざらざらした感触の」という意味だそうです.


ヘリオプシスとか,キクイモモドキとか,ヒメヒマワリという呼称は,どうもネットで調べてみると,色々な品種を指しているような気がします.

学名:Heliopsis herianthoides
   (herios=太陽,opsis=似ている)

和名:キクイモモドキ

別名:ヒメヒマワリ・ヒメキクイモ


ヒマワリ属(Helianthus=太陽の花)との違いは,ヒマワリ属は,舌状花が痩果の完熟前に落下してしまうが,キクイモモドキ属の場合,完熟するまで残存している点で区別されるのだそうです.


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ダイヤーズカモミール(キク科アンテミス属)

学名:Anthemis tinctoria

英名:Dyer's chamomile

Dyeは,染めるという意味で,花が染料として使われていたらしいです.


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ルドベキア(たぶん・・・品種はわからず)

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ルドベキア‘マキシマ’(キク科オオハンゴンソウ属)

学名:Rudbeckia ‘makima’
   17世紀のスウェーデンの植物学者Rudbeckから.

英名:Giant coneflower

空に向かってぐんと伸びているつぼみの高さは・・・

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何と,案内役の小黒さんの背を超えていました

2.7メートルくらいにもなるそうです

風で倒れないのかなぁ・・・?



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タグ: 花壇

2012/7/22

夏の花壇  庭園見学

7月中旬,八ヶ岳のミヨシペレニアルガーデンは鮮やかな黄色に彩られていました.

ここは,出来上がって約15年くらい経過している標高850メートルの宿根草のナチュラルガーデンです.
水や肥料は極力やらずに,刈り込み,抜き取り,補植などの作業を中心に,現状維持を目指す,という方向性で管理しているそうです.

冬の気候が厳しい八ヶ岳に適した500種類ほどが栽培されています.

一ヶ月ごとに咲き出す花が変わるので,印象が大きく変化していくそうです.

近かったら毎月見に来たいなぁと思いました.

一ヶ月前はオルレアの白い花が満開になっていたそうですが,やまめが行った時はヒメヒマワリの仲間やルドベキアの仲間が花盛り.

清楚なホワイトガーデンから鮮やかな黄色中心の夏バージョンに移行していました.

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ヘレオプシスとクガイソウの補色の組み合わせ.
鮮やかな黄色が,より目にしみるようです.

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こちらも,ミソハギやカンパニュラ‘ラプンクロイデス’など紫系×黄色の組み合わせ.お互いが引き立て合っています.


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ヘリオプシスとオレンジのアルストロメリア.

同系色で秋っぽい感じ.アルストロメリア,切り花でよく見かけますが,庭植えもボリュームがあって見応えがあります.

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ピンクのフロックスやミソハギと.
ちょっと里山風な感じ.


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斑入りのカリガネソウが鮮やかな黄色を優しい雰囲気にしてくれています.

斑入りのカリガネソウは,普通のものより若干弱いらしいのですが,触ると臭いので花壇の後ろ側に植えた方がよいと小黒さん.

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コロオプシスとパセリの花.
小さいもの同士でかわいい組み合わせです.


大きいもの同士だと,

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ヘリオプシスとタデの仲間.

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ヘリオプシスの海の中に,ミソハギ,フランネルソウ,フロックスのピンクと,真っ赤なクロコスミア‘ルシファー’.

キク科の花を研究しないと夏〜秋の花壇は上手に作れないなぁ・・・と思いました.

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2012/7/7

雨の日スケッチ  庭園見学

今日は久しぶりにJLFのスケッチ塾に参加してみました.

場所は皇居東御苑,お題は水のある風景を描く.

皇居の外側,日比谷とか丸の内,飯田橋などに行ったときにお堀や石垣を見たことはあるものの,江戸城跡は見たことがなかったので興味津々で出かけました.

地下鉄大手町のC13出口から外に出たら,ザーザー雨が降っていて,とてもスケッチするどころではないかも・・・といった状況でした.

が,申し込んだ人は欠席者もなく,三時間近くを自由にスケッチするため,最後の待ち合わせ時間だけ決めて別れました.

好きな場所を選んでそれぞれ思い思いの道具を取り出しスケッチ開始.

・・・したはずです.

二の丸庭園でやまめも雨の中,描けそうな場所を探してウロウロしているうちに,全員とはぐれてしまったので,池の沢渡の飛び石の上に立ってさらさらとスケッチ開始.

30分も描かないうちに傘からじわっと雨漏りしてきて濡れてくるし,スケッチ帳も雨のせいで鉛筆がのらなくなってしまい,あえなく断念.

東御苑見学に急遽切り替えて,日本庭園周辺から,天守閣跡,大奥跡などがある芝生の洋風庭園の方へ.

広さ21ヘクタールとか,21万uとか,64000坪と言われていますが,とにかく,広大な土地に江戸幕府の威信,平和な世の中を継続するための決意のようなものをここで具現化したのかなあ〜などと考えながら,とにかく一周することに.

歩きながら,外国の観光客にはたくさん出会いましたが,仲間にはほぼ誰にも会わずに二時間あまり.

でも,結構石垣が美しくて,見ていて楽しかったです.

残り時間一時間を切ると,ポツポツとメンバーが一生懸命スケッチを仕上げに向かっている姿に遭遇.

雨も降ったりやんだりするようになったので,最初の場所に戻って頑張ることにしました.

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雨のせいで荷物を肩にかけたまま,傘も差したまま.

およそ,スケッチにはふさわしくない日でしたが,濡れながらも何とか見てもらえるレベルに・・・

まだまだ未完成で,しかも遠近感がめちゃくちゃです

講師の先生方には,もっとガツンと陰影を付けた方がいいね,とアドバイスをいただきました.

こうして写真と比べてみると,立ち位置が違うせいで見えていないのかも知れませんが,石がひとつ,ないのに描き込んである・・・というミステリーが

集合時間になって,全員の作品を順番に見せ合いました.

気に入った場所を素直に描く人,作風を追求して描く人,技巧に走ってみる人,メルヘンな優しい風景を描く人,ペンで独特な世界を醸し出す人・・・

描いた場所も構図も,画材の大きさもさまざまで,個性豊かな作品群となりました.

雨も小降りになった夕方,入口で入場プレートを返却して居酒屋に向かったのでした.

ビール脱落者はやまめも含めて3名.

でも,久しぶりのスケッチは雨だし,難しかったけれど楽しくて仕方ありませんでした
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2012/6/20

桑原邸  庭園見学

日本庭園の観賞方法の一つとして,知識研究的なアプローチがある,と樹仙堂さんの資料にはあります.

庭園の成立した時代や成立の過程,その背景となる当時の文化,今日までその庭園が辿った歴史,庭園の様式や手法上の特徴などを予備知識として得てからのほうが理解しやすいと.

そして,ただ観賞するだけでも,知識だけでもなく,その庭に隠された作者の思いや造庭に託された「意味」を見極め,共感することがもっとも大切であると・・・・

ふむふむ・・・

しかしどこまで「想い」と「意味」を庭から感じる・・・ことが出来るのか,なかなか自分では答えを見つけることは難しいですが・・・


今回の桑名方面庭園見学会では,朝,米原駅から合流してバスの中で資料を渡され,非常に細かく調べてくれた知識をにわかで頭に入れて,現地の庭園を結構あわただしく観賞.

最初に訪れた桑原邸は,織田・豊臣の重臣として仕え,さかのぼれば平安時代からの家系図がある家柄で,代々農民を統率する,別格の勢力を持った郷士だったそうです.

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建物は1733年に火災で焼失し,その後新築されたのが今の建物だそうです.
1800年頃と1886年以降の増築した分もありますが,今も桑原さんはここに住んでいらっしゃいます.

実際に生活の場として使われている築200年近い建物の中を見ることが出来たのは初めてのことです.

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この長屋門は築450年だそうです.

奥様が家の由来について案内をしてくれたのですが,博物館のように,古美術品や家具調度が置かれています.

その中で,ライオンの置物なんて当時珍しかったのではと思い,いつ頃のものなんでしょうかと聞いてみたところ,

「入手したのはたぶん明治の頃なので,100年前くらいでしょうか,この家では新しいものですね.」

というお返事が帰ってきました.
100年=新しいといわざるを得ない歴史がここ桑原家にはあるんです.

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だいぶ旧家としてのしきたりも時代のならいで少なくなってしまっているけれど,やはり,お盆やお正月には当主のみに課されたお役目が残っているとのことです.

普通の人と何も変わらない生活をしているとおっしゃっていましたが,日々,400年の歴史を感じる建物の中で暮らし,先祖が武芸を磨いた場所を見,苔むして時が止まったようなお庭を目にし,近隣地域のつながりも気の遠くなるような長い時を共有してきた,そんな歴史を紡いでいる場所なんだなぁ・・・.

当時の生活や価値観の一端に触れさせてもらえたような気がします.


しかも,武士の家・・・

らしいところが各所にあって,当時の生活が忍ばれました.

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廊下に名前のわからない武器のようなものがかけてあるのですが,天井が低いので,背の高い人は要注意.

頭に刺さってしまいそうでした

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痛そう・・・`へ´汗

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弓の練習もしたんですね.

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ちなみに,こちら,本玄関.

当主とお客様しか入れないところだそうです.

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お白洲のような雰囲気・・・

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ちょっとミーハーな情報としては,この場所で映画「蟲師」や,ドラマ「華岡青洲の妻」の撮影を行ったそうです.

田中好子さんがきれいでしたよ・・・と,当時のことを懐かしそうにお話ししてくださいました.



こんな感じで色々なものを見て,聞いて,その場に佇んで,雰囲気を感じて,それがちょっとずつ自分の中に静かにつもっていく・・・のだとすると.

いつか,庭作りや庭園観賞のときに,何かのアイデアや,インスピレーションが生まれるかも.

なんて.

まだまだ難しいことばかりです.



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2012/6/19

桑名庭園見学  庭園見学

5月20日に,去年も参加させていただいた金沢の庭師,樹仙堂さん主催の庭園見学会に参加してきました.

今年は岐阜県大垣市の郷士,桑原邸と,蛤で有名な三重県桑名市の豪商・実業家の,東諸戸邸と西諸戸邸,昭源寺庭園を見学してきました.

去年と同じく,レジュメは大変しっかりとしたものを配られて,庭の説明はもちろん,いえ,それよりも多く家の沿革,建築の説明,歴史的な変遷など,事細かに書いてあります.

下調べとか,資料づくりがとても大変だと思うのですが,そのおかげで後日になっても改めて勉強することができます.

ありがたいことです.



まず,岐阜県大垣市上石津町の桑原家庭園は,江戸時代末期(寛永12年,1800年),主屋増築の際に土地造成のために作庭されたと推定されるそうです.

「築山庭造伝」後篇の「真之築山之全図」に基づくものと考えられている,築山池泉観賞式庭園です.

中央に池があって,左右に滝が組んであり,右は山からの水を落とし,左は三段落ちの枯れ滝になっています.

写真は座敷から庭を見下ろしたところですが,右から順番に見ている景色と思ってみてください.


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右側の滝が奥に見えます.太いスギが建物近くに迫っているので,庭の雰囲気は奥深い山のようです.

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中央の池は底の土が自然に透水してしまうため,現在は水が溜まっていない状態です.残念・・・
ここに水があれば,苔や大木の緑と水,石の三位一体,幽玄の世界に導かれるような気がするかも知れません.


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中島の右側には,かなり朽ちかけている木製の橋が見えます.

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部屋から庭を観ているところは,湿気対策がとても大変なんだそうです.

そう,ここは現在も桑原さんが住んでいらっしゃる生活の場なのです.

むしろ,そういう生活の場に200年以上前の庭がある,その方がすごいことだと思います.




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