横沢入に侵入したアライグマについては、この春アカガエル類に大きな食害が発生したばかりではなく、トウキョウサンショウウオの産卵数の30%減少や、モリアオガエの産卵にも影響を与えていると考えられます。西多摩自然フォーラムでは2月25日付で東京都に対して、早急に捕獲などの対策をとるよう要望書を提出しましたが、その後はどうなったか、気になっていた方も多いと思います。
7月23日(金)の朝日新聞・首都圏版で大きな特集記事になったのでご覧になった方も多いかと思いますが、結局、都は両生類の繁殖期がほとんど終わってしまった6月になって、ようやく「調査」を委託する業者の入札をするというていたらく。捕獲はあくまで調査のなかで行うにすぎないようです。
ちなみにこの記事は、西多摩自然フォーラムが情報や写真を提供しているからという訳ではありませんが、時間をかけてあちこちに取材しているので、よくポイントを押さえた内容になっています。
横沢入では幼獣(画像上・P.i-g-a)も見つかっていることから、すでに定着して繁殖していることが推測され、調査結果が出るのが年度末で、本格的な対策はさらに先になるとなれば、次のシーズンもアカガエル類やトウキョウサンショウウオに被害が出るのは火を見るより明らかでしょう。長くなったので続きます。(画像下・Delias)
●8月8日(日) 生物部会定例調査
五日市線武蔵増戸駅9:40または現地拠点施設前10:00集合。NHKでの放映でクモ熱が盛り上がっていますが、件のムツトゲイセキグモ観察の可能性もあり、かわいいトリノフンダマシ類(詳しくは左サイド「記事カテゴリ」より「蜘蛛」を参照)は最盛期。樹液にはタテハや大型甲虫が群らがり、夕方まで残れば日本最美のマルタンヤンマなどの黄昏群飛も見られます。熱中症が心配されるので各自で準備を怠りなく。定例調査は参加無料のかわり傷害保険は自己責任です。
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