ヤマトセンブリが再発見された当時、横沢入以外に生息が確認されている産地は知られていませんでした。日本固有種である彼らにとっては、ここが地球上でただ一ヶ所だけ残された生息地ということになります。
そのころ横沢入にはJR東日本によって計画された谷戸を埋め立てて住宅地にする計画があり、生物の保全をめぐって西多摩自然フォーラムをはじめとする市民団体との攻防が続いていました。
市民団体側は、専門家の協力と多くの市民調査員の人海戦術によって蓄積された環境コンサルタント会社の調査など足元にも及ばないほどの生物のデータを拠り所に、「開発反対」ではなく「稀少生物の生息環境を残せ」と主張しました。この戦術はJR側にとってもやりにくかったに違いありません。なにしろ横沢入にはそんなエリアばかりなのですから。
そこに現われたヤマトセンブリの存在は、保全への流れを決定づけたと言っても過言ではないでしょう。昔だったら横沢入の守護神・センブリ大明神としてお祀りされてしまったかも知れません(笑)。つづく。
4月18日(土)ヤマトセンブリ調査
●集 合 武蔵増戸駅9:40または拠点施設前10:00
●持ち物 長靴(またはウェイダー)・弁当・水筒・捕虫網
●内 容 横沢入のエリアごとに生息する成虫をカウントします。保全計画を立てるための重要な調査です。ヤマトセンブリの持ち帰りはできません。ご理解・ご協力をお願いします。雨天は翌日に延期。
なぜかブログランキングのベストテンから転がり落ちてしまいました。自分たちばかりで楽しんでいても横沢入の保全はできません。より多くの人にこの場所の価値を伝えるためにも1日一度のクリックをよろしく→