5月12日と13日の午前中に、悪天候で延期になっていたヤマトセンブリの調査が行なわれました。参加者は2日間でのべ10名。ヤマトセンブリは地球上から絶滅したと思われていたものが37年ぶりに横沢入で再発見され、開発中止の切り札になったとも言える昆虫です。
On May 12 and 13, 10 surveyors monitorig for Yamato alderfly.
当初は生態もよく分からなかった彼らですが、成虫が花粉や草の葉を食べていたり、ヨシやガマの葉や茎に卵塊を産みつけることなどが、毎年の調査によって次々と分かってきました。
以前は横沢入の一部だけで生息が確認されていましたが、分布も広がりつつあり、卵塊の数も昨年より多いようです。
しかし昨年多くの卵塊が確認された湿地で、ガマの抜き取りやヨシの枯れ枝の除去が行なわれたせいか、産卵に適した環境が減少していることがうかがえました。
もちろんこうした湿地の維持管理作業は必要ですが、その目的はそこをすみかとする生き物のために行なわれるべきであり、そのためにはモニタリング調査が欠かせません。その成果が反映されず、作業がたんなる自己満足に終わらないためにも、科学的データに基づいた整備計画が求められます。
スゲハムシ・Plateumaris sericea (Chrysomelidae)
当日は湿地に生息するスゲハムシのほか、アオハムシダマシ、モモブトカミキリモドキ、オオゴミムシ、ヒメツチハンミョウ、ウスバシロチョウなどの昆虫も確認できました。
(Photo and Report by "Derias", Edited by "Yamakaji")
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