2022/3/12

2月  
 深く息を吸って、意を決してキーボードに向かう。今週の月曜日昼前、井上倫宏さんの訃報。信じられず、余りにも早すぎてなかなかさようならが言えない。

コロナになって2020年の新学期5,6月は学校閉鎖で授業ができなかった。井上さんとペアを組むことが多かった都立の芸術高校のクラス。10月は二人で一年生の授業を持った。「ハムレット」第5幕1場、道化の墓掘り二人のシーンをやろうと言ったのはのりさんだった。少し意外な気もしたり、1年生にはどうかなと思ったけれど、今年度も私はそのテキストを使った。今年度は学校にはいらしていなかった。病気の治療のためと聞いていた。

 思い出していた、のりさんと初めて共演した『運転免許わたしの場合』2009年3月公演。ポーラ・ヴォ―ゲルの翻訳劇でのりさん主役、私は妻の役だった。訃報が入った日がお誕生日でその翌日Facebookが13年前の今日の投稿と私に教えてくれた。2009年3月8日の投稿はそのお稽古中、という投稿だ。静かだけれど危うくて、色気のある魅力的な人物…とても印象に残ってる。
 翌年、シアターカイで「桜の園」の翻案劇に出演したのを観に来て下さった。外国人の演出家で、主役、自信が無かった私がどうだったかと意見を聞くと、「そんなこと聞かなくても、ちゃんとしっかりやっていたでしょう。」と言って下さった。その言葉が何よりも強い支えになった。
 2014年岸田國士リーディング「歳月」では、私の演出、理想のキャスティングに参加してくださった。私のような者の誘いを、引き受けてくださったのが嬉しかった。2017年「屋上庭園」に再び出演してくださった。その頃から芸術高校でもご一緒できるようになったので、同じ教室に並んで座る機会に恵まれた。

 亡くなったのは2月28日で家族葬が済んだ後の公表ということだった。昨年の2月にも悲しいお別れがあった。その時と同じ百合の花を買ってきた。蕾が全部開くまで毎日思い出していられる。いろいろなことをありがとうございました、のりさん。でも、まだまだ受け止めきれない気持ちです。クリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示しますクリックすると元のサイズで表示します
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