最初は待ち合わせだった。
彼女が先に来て、彼氏があとから車でやってくる。そしてランチを食べてデートにおでかけ。
案の定3回目には「待ち合わせカップル」と命名された。
ある日、なんとなく見覚えのある女子が入って来た。すっぴんだ。ウチで売っていた安めのTシャツを着ている。
「コンニチハ」!!待ち合わせ彼女だった。
いつもあんなにオシャレしてるのに、どーしたんだ?別れたのか?
と思ったら、もう一人女子が入って来た。似ている。
待ち合わせ彼女のおねーちゃんだった。
ソレ以来たまに待ち合わせ彼女はおねーちゃんとも来るようになった。
もちろん土日は彼氏と待ち合わせだ。
かわいいなあ、と思った。
待ち合わせの時はオシャレしてメイクもきちんとしているからすぐわかる。おねーちゃんと一緒の時はすっぴんだ。食べるのも異常に早い。彼氏と一緒の時はすごくゆっくりなのだ。もの静かで穏やかな彼氏に、食べる速度をあわせているのだ。
彼氏はこんな彼女のかわいいトコわかってるのかなー。
そのうち彼氏が車で迎えに行くのか、一緒に来るようになった。
うちで待ち合わせをすることももうない。
でもいまだにふたりはウチでは「待ち合わせカップル」と呼ばれている。
おねーちゃんにいたっては「待ち合わせおねーちゃん」だ。
そして最近のことだ。
結婚情報誌らしきモノを広げていた。
とうとう・・・。こうしてみんな幸せになっていくのだ、私をおいて。
私にも幸せのお裾分けをして頂きたいものだ。
それにしても、結婚してもやっぱり「待ち合わせカップル」のままなんだろうなあ。
そして「待ち合わせおねーちゃん」も。

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