久しぶりにN伝ドットコムがやって来た。
いや、正しく言うと何回か来てくれているのだが、お忙しいのか普通にお茶を飲んで商談をしてすぐ帰ってしまっていたのだ。
残念なことだ。
今回は、業者さんと一緒だった。
「アンタ、何飲む?」
「オレか?コーヒーとおいしいケーキにするわ。ケーキ食べてええ?」
「えーがね、食べりゃ〜」
本当にナマのナゴヤ弁だ。なかなか今どき聞けない、レアものだ。
「ホットコーヒーでいいですか?」
「アメリカン,ある?」
059が業者さんのオーダーを取りおわった。
「で、アンタは何飲むの?」
「はぁ〜?アンタの話全然聞いとらんかったわ。ワシか?ワシはジュース」
話聞いてたかどうかは、全く関係ないと思うのだが。
業者さんとN伝は、新作のサンプルでもめているようだった。
「アンタ、これ貸しときゃ〜」
「いかんて、明日よそ持っていかないかんで」
「えーがね、貨しゃあ〜」
「貸さんて、貸さんて…、貸さんてー!(絶叫)」
そんなに貸したくないのか…。
「ほんなら、少し隅っこ切ってココに貼っといて」
「そんなことせんでも、カラーコピーとればええが」
「カラーコピーなんてなんもわからんがね」
「バカにしていかん。カラーコピー一枚50円もするんだで」
「切って貼りゃあええわ」
「そんなことやっとるヒマないわ」
「ワシがやるで。置いてきゃー」
「明日持ってかないかんって言っとるが。やるヒマないでしょー」
「はぁ?2時まで仕事して3時からやるでええわ」
こないだまでは夜中の12時まで仕事だと言って自慢げだったのだが、いつの間にか2時までに延びている。
おまけに2時まで仕事して3時からやるって、空白の一時間は一体何をするのだ?仮眠か?
なんだかよくわからないが、N伝ドットコムが忙しいのは確かなようだ。
「ワシはよぅ、こう見えて、仕事のできる男だで」
N伝ドットコムは毎回こう言うのだが、こんなコテコテのナゴヤ弁で言われても……。
最近、私の言葉がとみにN伝ドットコムに近くなってきたと評判だ。
こりゃ〜イカン!と思うのだが、気を抜くとすぐ出てしまう。
こんなおっさんのナゴヤ弁マスターなんていやだー!

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