さあ,いっしょにサラダをつくろう

2004/11/8

■ついに岸田さんも言っちゃったね  ▼書物と活字と

 「100の質問」シリーズってあるじゃないですか。いま流行ってるみたいですよ、すごく。この間「B型に100の質問」ていうの見つけたんですよ。あたしB型じゃないですか。すごいやってみたくて。だけどあれ時間かかりそうじゃないですか。ムリ。あたしはムリですねー。っていうか根気ないじゃないですか、あたし。

 ・・・・・ぶはぁっっはぁっはぁっはぁっっーーっすぅぃーっはぁぁぁー

あー苦しかった。あ、今の深呼吸ね。冒頭の数行記入してる間息止めてたから。いや、いつの間にか止まってた。がんばったなあ、私。

 さて、こんな息苦しい出だしなのだが、さっそく質問させてください。冒頭の文章を読んでどう思いますか?・・・・うんー・・うん・・あーうんうんわかるーあーそうねーそうねー非常に気持ち悪いよね。私もジャストミートでそう思ってた。その他は?・・あーうんうんわかるー「じゃないですか」という表現が気になるよね。私も今それ言おうとしてた。他には?・・うんうん「ムリ」ではなく「出来ない」という用語を使うべきだって?まったそんな小姑みたいな細かいこと言って。嫌われるよ。他は?アナザーワンは?っていうか「っていうか」っていう接続詞を使うなって?でもほれ、今使ってたよ。っていうか「っていうか」って言ってたよ。や、っていうかそうじゃなくて「っていうか」ってそっちが・・・や、そっちだろ、っていうかそっちが言って・・あ、また言った・・いやあたしじゃないしょっていうか・・・あ、また言った・・っていうかちょっ・・ちょっとしつこいじゃないですか!・・・・・あ、また・・

 「じゃないですか」を筆頭に、続々と「ムリ」「っていうか」「〜的には」「・・・、みたいな。」などの新語が市民権を得た。いや、こんなこと改めて書くのもアホくさいほどすっかり定住している。こう書いたからと言って、では私が井上ひさしのごとく日本語の荒れを指摘できるのかといえば、それはムリ。そう、私も今やすっかり”っていうか族”。略して「ってーか族」・・ってーかぞく・・んってーかぞく・・うんてーかそく・・・・・運転加速?

 さて、私が20歳の頃だから今から7年ほど前は「じゃないですか」という用語は「いいじゃないですかっ,10歳年上だって!直子さんは俊夫さんが好きなんでしょう!?」という場面でしかシックリこなかった。「私B型じゃないですか」の場合、「君はO型だよ,なんて嘘ついて,ひどいわっ!ずっとだましてたのね!」という境遇以外であれば、「そういう台詞は献血センターでどうぞ」としか返しようがない。とにかく、20歳くらいのときは「じゃないですか」のフレーズが聞こえる度に鳥肌が立った。「なぜ君自身の情報をそんなに無防備に私の記憶に委ねてしまうのだね.私が否定したらどうするのだね.帰るお家はあるのかね.」という親切心も起こるには起こる。しかしやはり一番初めに沸き起こる感情はといえば、

気持ち悪い。

もう率直に言って気持ち悪い。だが忘れもしない21歳の夏。実家で母と2人テレビを観ていたら岸田今日子が「じゃないですか」と言ったのだ。「直子さんは俊夫さんが!」という文脈以外で。気持ち悪い文脈で。もう終わった、と思った。事実上、私の「じゃないですか,は絶対言わないぞ運動」は終焉を迎えた。「ついに岸田さんも言っちゃったね」という母の残念そうな横顔が今でも忘れられない。

 その後、押し寄せる”じゃないですか市民権取得ウェーブ”の波にさらわれ、私は記念すべき第一回目「じゃないですか」発言を経験する。今は年1・2回の頻度で「じゃないですか」を使用させてもらっている。なんといっても便利なのだ、この言葉。目上の人なんだが、かしこまった場面でもなく、かといってタメ口は難しく、しかし語調のキツイ言葉は避けたいときなど、本当に重宝する。もうこれは家宝だ。よしっ、これからはなるべく家宝の希少価値を高めるべく、4年に1回の露出頻度に抑えよう。オリンピックじゃないですか。え?っていうか「っていうか」の常用は平気かって?いやそれとこれとは・・っていうかまた言ったな・・いやそっちが・・・・・あ、また・・・。 
 
 今日は本当は「100の質問」に関する話題のはずだった。次回持ち越し。
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