なかなかどうしてバンドというものは非常に面白い生き物であると私は思っています。
『俺は東京で日本一すごいミュージシャンになる!』
と言って愛媛を飛び出したものの、すごいミュージシャンとはなんたるや、ミュージシャンのミの字も知らぬまま、今に至っています。
私の東京には、どよんとした感じにたまにフラッシュバックするハマチが有りました。オクヒロック氏、社長、オクタニ氏が私とバンドをやって居たという事実。私の青春時代を覆い尽くした、ハマチという不思議なゼラチンのような事実が、音が苦ではなく音楽であるとさとしてくれているのでした。
毎週月曜日、バンド練習後の雑談を何より愉しみにしていたこと。月曜日の帰りはほぼ毎回のように日付が変わり、両親に再三警告を受けたが、朝帰りを止めなかったこと。夏の雑談時にオクタニ氏のビーチサンダルの親指と人差し指の間の異臭に舌鼓を打ったこと。いや、それは舌打ちであったこと。毎回お祝い事があればステーキワンというお食事処へ行ったこと。冬の深夜雑談後の自転車で走る帰路は地獄の様に寒かったこと。
思い返せばろくでもない話をした記憶しか思い出せないのですが、今思えば非常にどうしようもないバンドであったなと誇りを持って思えます。しかもお陰様で当時どうしようのない高校生であった私も東京で皆様に助けられながら、しがないロックバンドの主犯を務めさせて頂いております。
さしずめバンドとはハマ違いの…いや、(多少強引ですが…(苦笑)腹違いの兄弟のようなものと思います。
ハマチはブリに成り得ない。
それがハマチの格好良さであり、ハマチのロックンロールであると、私は信じてやまないのです。
公の場ですが私は元気だとご挨拶をさせて頂きたくこのブログを投稿した次第です。皆様のお幸せに一言お祝いを申し上げます。※写真は自宅にて。
八十八ヶ所巡礼
マーガレット廣井


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