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2013/3/9

脂肪酸 Fatty Acid  BDF歴史・関係書籍・論文
脂肪酸に関する知識整理の資料を紹介します。

BDFにおいて、脂肪酸に関する知識は広く必要です。

油脂と脂肪油などの分類や用語は文献により、呼び方が変化しています。

  例えば、

  引用  油脂とは脂肪油( fatty oils )と脂肪(fats)の総称である。

      p1 改稿 油脂化学 桑田 勉著 岩波全書 72 1956年 ¥320

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今回の資料は、非常に整理された素晴らしい内容だと歓迎しています。


引用

脂肪酸分析は意外と簡単

     市原 謙一

     京都府立大学大学院 生命環境科学研究科(特任教授)

     財団法人 京都高度技術研究所(招聘研究員)


たとえば,サラダ油の脂肪酸組成を分析する場合であれば,

油を試薬と混合するだけでグリセリド脂肪酸を脂肪酸メチルに誘導し,

ガスクロマトグラフ(GC)にかけて組成を調べることができる.

このように脂肪酸分析には設備としてGCを必要とするが,

分析のポイントはGC分析の前処理として脂肪酸メチルを調製する段階である.


   表1.脂肪酸分析の操作手順

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https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9002/9002_yomoyama_2.pdf

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脂肪酸メチルの調製  

   脂肪酸メチルは,

   脂質試料を酸または塩基触媒を含むメタノールに溶解させて合成する.

   酸としてはHCl,硫酸,BF3,

   塩基としてはナトリウムメトキシド,KOHなどが用いられる.


   KOHのメタノール溶液では,

   生成するカリウムメトキシドが触媒作用を担っていると考えられる.

   酸触媒は,

   (a)エステル脂質とメタノールとのエステル交換反応(メタノリシス),

    ならびに

   (b)遊離脂肪酸のメチル化の両反応を触媒する.

    一方,塩基触媒存在下では

   (c)エステル脂質のメタノールとのエステル交換反応のみが進行する.

     遊離脂肪酸のメチル化はできない.

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   酸触媒による遊離脂肪酸のメチル化反応はエステル交換反応よりも速いので,

   外見上エステル交換反応とみられる脂肪酸メチル合成反応(a)は,

   実際には微量混在する水によって

   エステルがその酸触媒の存在下に加水分解されたあと

   [RCOOR’ + H2O → RCOOH + R’OH],

   遊離脂肪酸のメチル化反応(b)が起こった結果であるという可能性もある.


   酸触媒として作用するH+に対して,

   メチルエステル合成に機能する塩基触媒は

   実質的にはメトキシドイオンCH3O−である.

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    略

   これらアルカリ金属の水酸化物をメタノールに溶解すると,

   平衡[CH3OH + OH− ⇌ CH3O− + H2O]は

   メトキシドイオンの生成に偏るため,

   この溶液にエステルが存在すると

   メトキシドイオンとの反応(メタノリシス)が

   水酸化物イオンとの反応(ケン化)よりも1000倍以上早く進行する.

   したがって,

   反応時間などの条件設定を誤らなければ

   KOHやNaOHのメタノール溶液をメチルエステル合成に用いても実用上は問題ない.


   市販のKOHやNaOHには水が含まれており,

   さらにメタノールに溶解させると

   メトキシドイオンとともに水が生成することになって水酸化物イオンが増加する

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    略


  表2.酸触媒と塩基触媒の特徴

   比較項目        酸触媒    塩基触媒
   エステル交換反応    遅い     速いa
   遊離脂肪酸のメチル化  進行する   進行しない
   処理できる試料量    少ない    多いb
   遊離脂肪酸の副生    起こりにくい 起こりやすい

   a トリアシルグリセロールから脂肪酸メチルを合成するには,

    酸触媒では100℃,1時間の条件が必要であり,

    塩基触媒では室温,2分で完了する.

   b 塩基触媒を含むメタノール溶液は,

    酸触媒の溶液より少なくとも10倍のエステル処理能力がある.

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誤解していた知識を修正するのは困難なことだけれど、

基礎知識は常に点検し、整備されていなければなりません。

   日本のBDF関係者には、

   酸触媒に関する誤解が、広くあるようです。


   自分で実際に試行せずに、伝聞を思い込むヒトが多いようです。

   自分を威勢よく、虚像を演出しようとして、引用してしまうヒトも多いようです。

   何が本当なのか、

      通説なのか 有力説なのか 多数説なのか  そこが問題です。




新燃料研究所


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