レトロな街並み その11 として
黒門通りで秩父神社前の
秩父銘仙出張所2をご紹介いたします。
現在は、
おそば屋さんとして利用されています。
大正時代から昭和時代初期に秩父銘仙の取引で賑わった当時、近在近郷の織物の織物工場が製品取引をするための出張所が建ち並び「買継ぎ通り」や「出張所通り」と呼ばれたところに所在し、この建物も、当初は、
秩父銘仙取引の出張所
として建てられたものです。
当初は、桁行(けたゆき)五間梁間(はりま)四間の
木造2階建ての
切妻造平入桟瓦葺き屋根で、正面には半間の下屋を設けています。
もとは中央部の壁で2戸に分けられ正面意匠、間取りとも左右対称の構成をとる二戸一棟の形式でありましたが、現在は、1戸として使用させています。
外観内部ともに部分的な改修がみられますが、正面1階の欄間付の掃出しガラス戸や正面2階の漆喰壁、木製ガラス窓と戸袋など、建築当初の面影を色濃く残しています。周囲に残る旧出張所を含め、
秩父銘仙で賑わった当時の商業地区の景観の一端を今に伝えています。