dubdub雑記帳

　「マーニー」　アルフレッド・ヒッチコック監督，ティッピ・ヘドレン，ショーン・コネリー出演（米，1964）。映画。

　久しぶりのヒッチコック。

　事務職員として採用を受け，有能に仕事をこなすのだけれど，ある日金庫からお金をごっそり持って行ってしまう盗人の女性マーニー。
　主人公の男性は，たまたま取引先を訪問した際に彼女を見かけ，その後，会社が盗難の被害に遭ったことを聞いたが，偶然，髪の色を変え名を変えた彼女が彼が経営する会社の求人に応募してくる。
　知らぬふりをして採用をするが，彼は彼女に惚れてしまい，彼女の盗癖や男を拒む態度に挑もうとする。

　マーニーは，母親の影響もあって男を拒否しています。窃盗をしては母親に仕送りやプレゼントをしています。もちろん母には盗みをしているとは話していませんが，彼女の母親に対する姿は，マザコンの域を超えるものがあります。
　また，カミナリと赤色に対して恐怖を示します。こういうミステリアスというか，どう見ても引いてしまいそうな女性に，ショーン・コネリー演じる男は惹かれていくのです。

　おいおい，やめた方がいいんじゃないと思うのですが，野生動物を飼い慣らしてきた男は自信過剰のようです。しかし，新婚旅行でも惨めな結果に終わりと，だから言わんこっちゃないという展開になります。
　結果オーライであるものの，マーニーにしてみたら余計なお世話もいいところだという感じでしょう。

　マーニーの過去を絡めて大団円に持って行くところはやや出来すぎな感がありますが，なかなかこういう切り口で作った映画っていうのはそうはないので，楽しめました。