19日(土)は今季初の
「稲起こし」を行った。これは
棒を使って倒伏した稲を起こす地道な作業。
ヒエ抜きをやっている姿もほとんど見かけないが、
稲起こしともなると、この周辺では誰もやっていない。
大型の
高性能コンバインならば、このような作業は必要としないが、我が家の
古いコンバインでは稲を起こして刈り取ることができない。
「稲起こし」は、
竹棒で倒伏した稲を
反対側に
ひっくり返す作業である。全部が同じ方向に倒伏しているわけではなく、同じ方向に揃えるのは容易ではない。ひっくり返せば折れた
稲株が浮くので、少しはコンバインでの刈取も容易になる。しかも裏側が表になり
乾燥度合いもよくなる。早い時期から倒伏して
稲株の根元からクキッと折れてしまったものは、ひっくり返しても浮き上がらない。当然ながら
手刈りが必要な箇所もある。倒れているのは稲ばかりではない。
ヒエも一緒に倒れているから始末が悪い。竹棒と一緒に
稲刈りカマを持って、
ヒエ刈りも同時に行っているので、なかなか作業が捗らない。
地道な作業であるが、その日は
朝仕事で
1時間30分、
午前中に
1時間30分、で
午後は
4時間ほどの合計
7時間ほど
稲起こしに費やした。それでもまだ、全体の半分にも至っていない。
1km離れた圃場なので、
自転車で
3往復したことになる。
電動アシスト付き自転車では運動にならないと言われそうだが。
倒伏が起きるケースは、一般的に
コシヒカリの
草丈が通常よりも高くなった場合である。さらに、要因と言えば4月の
肥料散布に起因する。
ブロードキャスターによる肥料散布で肥料が均一に散布されていないことが1番の要因である。肥料が被って(重なって)散布された箇所は
栄養過多(出来過ぎ)になり
草丈が伸びすぎ倒伏することになる。また、
いもち病の発生を助長することになるので、特に注意が必要だ。
今年に限っては、コシヒカリの倒伏は少ない。
ひとめぼれの倒伏は珍しい。
親父が昨晩の夕食時に
「あの田んぼは、元肥(もとごい)が平らに掛からなかった」と話していた。やはり、想像した通り
部分的肥料過多が要因だった。
きょうも
稲起こし作業をやってきた。
稲起こし棒が折れるという
ハプニングが起きたが、
“ギブス”で
応急処置を施して作業を続けた。しかし、うまくいかず、自宅で
いぼ竹を見つけ代用した。きょうは、朝仕事で1時間30分、午前中2時間30分、午後4時間と
計8時間にわたって、
稲起こしと
ヒエ抜きを行った。2日間にわたる
15時間の作業の結果、ほとんどヒエがなくなり、稲起こしも
完了した。
20aの圃場1枚でヒエ抜きは
1ヶ月を費やした。
コンバインでの刈取作業がスムーズにいくには
地道な作業を続けるしかない。
雨が続いたので地盤が柔らかく、
コンバインが入れる状態ではない。せっかくの
大型連休(シルバーウィーク)なのに
稲刈りができないのは何とももどかしいが、圃場がやや固くなるまで待つしかあるまい。
【9月12日撮影】

運動会の反省会の時に、
「ヒエを根元から刈るのは大変だから穂を抜いてみては?」というアドバイスを受けて、
編み籠を腰に据えて、穂を1本ずつ抜いてみた。

かなりの穂を抜いて、一箇所に集めた。

作業が楽なうえに短時間でヒエがなくなり、いい具合に進んだのだが…。

ヒエは先に穂があるだけでなく、中ほどからも穂が出ている。結局、
穂抜き方法は止めることになった。
【9月19日撮影】

倒伏した箇所が多くなった。手前にまだ抜いていないヒエが目立つ。

地道な稲起こし作業の開始。倒れた稲を反対側にひっくり返していく。

右側が稲起こしが済んだところ。色の濃い
緑色の葉が出てくるので、元の倒伏したものとは区別が付く。
【9月21日撮影】

終わったところを撮影して自己満足する。

途中、
稲穂が溜まっていることがある。
カモなどの野鳥が田の中に穂を集めてエサにしているのだろう。

「稲起こし棒(約2m)」が折れてしまうというハプニングが発生。ガムテープで応急措置をしたが、うまくいかず、家からイボ竹(約1.5m)を持ってきた。

堤防の上から撮影。倒伏したところは、あたかも
“ミステリーサークル”のようである。

倒伏しているだけで、決して
“田んぼアート”ではない。

新たに抜いたヒエがどんどん溜まっていく。

午後6時を回ると薄暗くなる。きょうでヒエがほとんどなくなり、稲起こしも完了した。

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