今年の
スキーツアーは
蔵王温泉スキー場方面で
1泊2日で行われることが1月に決定した。ずっと
2泊3日で行われてきたのだが、都合により今年は短縮となった。ここ
3年間全員参加であったが、残念ながら事情により
1名が不参加であった。
喜多方市の道の駅
「北の郷」に
7名全員が
6時50分に集合。荷物の詰め方を始めた時に、
スキー靴を忘れたことに気付いた。
エンピロの
「靴忘っちゃー!」の第一声に回りは
「ウソだべ〜」と驚いていたが、靴は現地で
レンタルすることにして、
Sさんと
エンピロの
ワゴン車に分乗して蔵王に向かった。Sさんの車には
Sさんと
Wさんが乗り込んで、もともとあまり酒を口にしない
Hさんが
ドライバーとなった。エンピロの車には
Mさん、
Kさん、
Yさんが乗り
エンピロが運転を務めた。
ここで
誰が運転をするかということは以後の動向にも大きく影響する。発車してからは、運転手の他の人は
宴会モードに入るからだ。我が車の
Sさんも
Yさんも
遠慮して
缶ビールを飲まないでいたが、
エンピロが
「運転はオレに任せて飲んでいいぞ」と声を掛けたとたん
「待ってました!」と缶ビールの栓を開ける音が聞こえたとか聞こえなかったとか?
Mさんは最初から
ハイピッチで飲んでいたのは言うまでもない。
アフタースキーどころか
「ビフォースキー」なのだ。
これが楽しくてスキーツアーがあるようなものである。
9時過ぎには
蔵王温泉街に到着。宿泊先である旅館
「招仙閣」は
ネットで調べておいたという
Mさんの案内で、迷うことなく到着した。
日曜日なので、
駐車料金無料の
総合グランド駐車場に向かった。ほぼ満車状態であったが何とか駐車することができた。
着替えを終えていざ
出発となったが、近くに
「レンタルショップ」はなさそうである。
エンピロは仕方なしにリフトに乗ってゲレンデの麓まで長靴を履いて歩いて行くことにした。
ちなみに筆者の車には、
不測の事態に備えて、
長靴をはじめ、
ブースターケーブル、
けん引用ワイヤー、
軍手3双、
雪かきなど
「必携アイテム」を
常備してある。過去にどれほど
人助けに役に立ったかは計り知れない。まさかここで
自分のために役立つとは思わなかった。ストックを両手に
ゲレンデを歩いている姿は異様に見えたことだろう。それでも自分を
“山下りのスペシャリスト”と名付けて奮い立たせた。
600m以上は歩いた気がする。
レンタルショップで靴を借りたが、1日1,500円で
2日間で
3,000円となる。靴を借りるのはこの方
初めての経験である。やや緩めで履き慣れない靴ということもあり、午前中は
足慣らしを兼ねて、無理をしないように滑っていたが、先ほどの
山下りが災いしたのか、
太ももあたりに
痛みがあり力が入らない状態である。
「これは少しヤバイかも」と思いながら滑り続けた。
Wさんがゴンドラの中で
“自前ドラえもんポケット”から
500mlの
缶ビールを
2本取り出した。
「エンピロさんが運転して全然飲まないできたから」との
気配りがうれしい。
もう1本はと言えば自分が飲むためのものである(おぃおぃ)。ここで
“燃料補給”となればエンピロが
元気百倍になったことは言うまでもない。
蔵王スキー場は
敷地面積が広く
移動時間が相当掛かってしまう。蔵王に来た時にかならず行きたいところが、山頂の
「蔵王地蔵尊」であろう。普通は
3mぐらいの高さがあるはずなのだが、積雪により
首・肩が出ているだけの状態である。
エンピロは
朝食も少なめだったこと、
ゲレンデを歩いたこともあり、
空腹になっていたので、早めの
昼食タイムとなった。それぞれが好きなものをオーダーして食べたが、エンピロは定番の
「カツカレー」にした。ここでの
乾杯はまた格別である。ため息をつきながら
ビールで喉を潤した。
午後は
3時まで滑り
4時前には
宿舎に戻った。旅館の中にも温泉があるが、目の前にある
「共同浴場」に入ってきた。
蔵王温泉は独特の
硫黄の臭いが強く泉質も濃さそうで、他の温泉より
効能がありそうである。疲れも一気に吹っ飛んで行きそうだ。無人で入口には
「料金箱」(入浴料200円)が設置されているが、旅館の
従業員が
「宿泊客はお金を入れなくてもいいですよ」と言っていたので、入浴料を支払わずに入らせて頂いた。
タダとは
感無料?いや
感無量この上なしである。
夕食は
5時30分からとの連絡を受けると、
「小学校の修学旅行じゃあるまいし、ちょっと早過ぎるよなあ」との声があがった。それでも、
バンクーバーオリンピックでの
上村愛子4位のテレビ放送などを見ながら、夕食まで風呂上がりの
ビールを楽しんだ。ただ上村が
メダルを取れなかった悔しさでいい
酔いができなかったのは事実。
5時45分に
夕食会場に向かった。きょうのメイン料理は
山形牛の
「すき焼き」である。従業員に
米沢牛ではないことを確認した。正直なところ、
料理の品数は少なかったが、
事務局の
Kさんは、コース料理の他に一人あたり
刺身を
別途1,000円分で注文しておいたのだ。これで何とか見栄えするようになったのだが、Kさんの
気の回しようは大変ありがたいところだ。我々の料理と
他の宿泊客の料理とを見比べて、みんなで
優越感に浸ってしまった。
エンピロが
「きょうはお疲れ様でした。明日また無事に滑られるよう祈念して乾杯します」と
乾杯の音頭を取った。
Yさんがスキヤキの
卵の
おかわりを頼んだところ
「別料金」とのことであった。しかし、
「リフト2日券付きで1泊2食付が15,000円程度では仕方ないか」と全員
納得顔?のようである。その後、1時間30分ほど歓談は続いた。
部屋に戻ってからまた
飲み直しをした。
テレビでは上村愛子の映像を十数回も見たが、決して順位が上がることはなかった。エンピロは明日に備え
午後11時前に
床に就いたが、同部屋の
WさんとMさんは
24時ごろ風呂に入ってきたらしい。

駐車場からスキー場を眺める

長靴でゲレンデを歩き始めるエンピロ。

頂上で一瞬ガスが消えてモンスターと樹氷がきれいに浮かび上がった。
頂上にある「蔵王地蔵尊」は雪に埋まって冬季間は顔だけが出ている。

樹氷の合間を練って進んでいくリフト。
樹氷をバックに「イエーイ」とポーズを決めるメンバー。
昼食タイムでビールで喉を潤すメンバー。
夕食では1日の疲れを癒して乾杯。今夜のメニューはすき焼き。
「Kさん」の「計算」された見事な滑り。
酔っているとは思われない豪快な滑りを見せるMさん。車であれば酒気帯び運転になるはず? 後ろを滑るのはアルコールなしのHさん。

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