ベッドに寝たはずだったが、朝目覚めたときは
畳部屋だった。窓越しに海岸を眺めると、
くろぞおさんがこちらに向かって手を振っているではないか。彼は
ハーフマラソンや
トライアスロンに出場しているので、早く起きて
砂浜を走りたかったのだろう。その後、
カップルの姿が目に入り思わずシャッターを切ってしまった。
ダキさん、
しか〜しさんらも負けてはいない。
「なんか盗撮の気分になってしまった」と、メンバーは口を揃える。
朝食をとって、身支度をしてホテルを後にしたが、必ずと言っていいほど
忘れ物をしないと気が済まないのか。今回は
携帯用コンパクトテーブルタップを
コンセントに差したままにしてきた。大した高級な道具ではない
(100円ショップ購入?)ので、気に留めることもなかった。
グループ旅行では
テーブルタップが必需品となる。
携帯電話、
デジカメなど
充電機器が多くコンセントが
“満員御礼”になってしまうからである。
ダキさんも毎回欠かさず携行している。
この日のドライバーは
モスラーさんが担当。見学予定コースは、
「河津七滝(かわづななだる)」と
「淨蓮の滝(じょうれんのたき)」である。河津七滝の
「滝」をどうして
「ダル」と呼ぶのかは定かではない。
淨蓮の滝は
石川さゆりの
「天城越え」で一躍有名になったが、
ダキさんは旅行に行く前から、
「常連のダキ」と呼んで自ら話題にしていた。
「1回も訪れないうちに『常連』とは、天城にも?おこがましい」ということで、見学しないわけにはいかないといことに落ち着いた。
河津七滝は今から
約40年前に訪れている。
中学1年生の時の
夏休みに、東京の
伯母の家に遊びに行ったときに連れて行ってもらった。おぼろげながらも当時が蘇ってくる。当時高校生だった
従姉も同行して、
湯が島あるいは
河津の旅館に宿泊し、
白浜海岸で海水浴を楽しんだ。このような理由から、伊豆は人一倍思い入れが強い。
河津七滝といえば、
川端安上がりならぬ
川端康成の
「伊豆の踊子」の舞台となったところ。道中2か所ほどに
銅像も立っていた。なだらかな
清流の音と
滝の豪快な音のコラボが心地よい。メンバーもシャッターを押しまくっていた。帰り際に1番大きな
大滝(おおだる)の入り口を見つけ立ち寄った。
動画もいくつか撮影したが、果たしてうまく撮れているのか自信はない。
珍しい河津の
ループ橋を渡り
淨蓮の滝を目指した。
天城峠は想像していたよりも険しい峠であった。長い下り坂での
オーバードライブOFFの活用法を伝授した。大半のオートマチック車には
「オーバードライブON/OFF」の切り替えスイッチが付いている。チェンジレバーを動かすことなく
エンジンブレーキを掛けることができるのである。オーバードライブOFFでは、
トップから
サードにギアを落とすことになるが、不思議なことに
燃料消費量が5分の1以下になることは意外と知られていない。しかも
フットブレーキの多用を防ぎ、
ディスクパッドの消耗を防ぐことにもつながる。
淨蓮の滝では
「わさび風味ラムネ」を買って飲んだが、
本ワサビを摺り落としたものを入れてもらうことができなかった。筆者に追随して買い求めたメンバーは、その恩恵に預かったようだ。メンバーは
「エンピロは人の話を聞いていないからなあ」と話すが、買ってすぐにその場を離れてしまったため、店員の説明は聞いていなかったのだ。この店で
生わさびなどの
みやげ品もいくつか買い求めた。
「道の駅 天城越え」にある
「グリーネ・バルト(緑の森)」で昼食をとることにした。珍しく意見が一致し、全員同じ
「天丼」を注文したが、天ぷらがサクサクして大変美味しく頂いた。午後は
エンピロが運転するということで、
ノンアルコール飲料で我慢した。カーナビに従って
下田駅に向かったが、400番台の狭く急カーブが続く
国道414号線にはやられた。
カーナビは距離が短いところを選ぶのだから仕方がない。それでも思いの外早く無事に到着することができた。
レンタカーを返却したが、
15分オーバーで1,200円の追加料金(1時間単位)を請求された。借りた車が余りにも傷が多く、
傷の確認で
出発時間が5分遅れたことはどうなるのか。
列車の出発時間
16:05まではまだ時間がある。駅構内の売店で、メンバーは持ちきれないほどの
みやげを買い求めた。そして駅構内の店で全員揃っての
最後の乾杯をした。
「大人の休日倶楽部」を利用していない
くろぞおさんは
神戸に帰るのだが、我々の
指定席の隣が空いていたので、
熱海まで同行することができた。一人ひとりと人数が減って行くと、
一抹の寂しさを感ずる。誰もが同じ思いではあるが、今回も楽しい旅行で幕を閉じた。

ホテルでの朝食バイキング。いつもと比べてやや遠慮気味? あるいは料理のメニューが多くなかったからか。
朝食会場でピースを送るメンバー。

ホテルのベランダから眺めた白浜海岸。

羨ましそうにカップルの姿を眺める。ズームして撮影していたメンバーもいた。

ダブルベッドのツインという贅沢な寝室。

下田プリンスホテル正面入口。

川沿いに並ぶ河津桜。その時期に訪問したいところ。

河津七滝の最初に見た所。
出会い滝近辺。

モミジの新緑はマイナスイオンを感じる。
「大岩成就(大願成就)」についての説明書きの看板があった。3個の石を投げて1個でも岩の上に乗った(輪に入った)ら願い事が叶うと言われている。これを
「大岩上受」というらしい。何ともエンピロが喜びそうなギャグのひとつか。

伊豆の踊り子の敘情が漂う初景滝(しょけいだる)。 この場所は滝祭りのメイン会場になっている。

エンゼルトランペット。

キシンバイという花。上の写真同様、花の名前は、花博士のくろぞおさんに教えて頂いた。
至る所で演出をしてくれるくろぞおさん。
カメラと一緒に顔をだすくろぞおさん。右側は葉っぱの色で深緑色に見える。

河津七滝のうち最大の大滝。河津では滝のことを
「水が垂れる」という意味で
垂水(たるみ)と呼んでいたため
「ななたき」ではなく
「ななだる」と呼ぶらしい。

街道沿いのあちこちに夏ミカンがなっている。

険しい峠に掛けられたループ橋。

車窓からバスを撮影。

淨蓮の滝を撮影するメンバー。

見事なわさび畑

買い求めて飲んだ「わさびラムネ」。これだけでは、あくまで「ラムネ風味」。店で本物のわさびを摺って入れてくれる。

道の駅で食べた天丼。
ここからはエンピロが運転なのでメンバーの乾杯を尻目にビールを我慢。

南国情緒がある下田駅前。

伊豆下田駅
名残惜しくなってきたが、下田駅構内の店で最後の乾杯。

帰りの新幹線で食べた幕の内弁当。これで1,000円は少し高い。

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