今年から相馬市史の自然編の調査が始まり、昆虫を担当している私としては、少しでも調査をしないと、というわけで、今日は松川浦に行ってきました。
砂浜の篩採集でケシマグソを採集し、アオスジアゲハでも採ろうと山の方へ入ったら、なにやらヤンマが頭上をかすめました。
見るとマツの周辺に複数のヤンマが!
シルエットからはヤブヤンマのようにも見えるけど、ちょっと変。
何が変だかはよくわからないんだけど、直感的なもの。
最初は2,3頭かと思っていたんだけど、もっといるみたい。
でも、なかなか低い所に来ない。
一度低空飛行した個体を発見。追っかけた時に見たヤンマの腹部が異常に太い。
ヤブヤンマに似ていて腹部が太いといったら、あいつしかいない!
だとしたら、大変だ。もちろん福島県初記録!
どうしよう・・。これは、採集しないと、信じてもらえないし。
ねばること2時間。再び低空飛行した個体を発見。
こちらに向かってきた所をネットイン!!
と思ったんだけど、「ガザガザ」っていうトンボをネットインしたときの快感ともいえる音がしない。
あれ?逃がしたかな?
と思ってネットをちょっと持ち上げたら、ふわーとヤンマがネットの中から飛び出した。
しまった!入っていたんだ。
すぐネットを持ち、逃げるヤンマに一降り。
「ガザガザッ」
今度は間違いなくネットイン。
ネットの中のヤンマは、間違いなく、
ネアカヨシヤンマ
しかもメスなので、腹部はとても太い。
三角紙に入れる手が震える。
逃がしちゃだめだぞ。逃がしちゃ。
思えば思うほど手が震える。
こんな気持ちは久しぶり。
ネアカヨシヤンマはもちろん福島県初記録。東北でもおそらく初記録。
しかも、個体数はかなり多そうなので、定着している可能性は高そう。
松川浦は、ヒヌマイトトンボを筆頭に、タイリクアカネ、チョウトンボ、アオヤンマなどのレッドリスト掲載種がいるけど、ネアカヨシヤンマも次の改訂版では掲載される可能性は高いんじゃないかな?
すごいところだね。松川浦は。
今日はなんだかぐっすり眠れそう・・・・


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