先週から今週は出張続きで、バタバタとしてた・・・
19、20日と富山市の研究会に出席、22日は東京でシンポジウム、そのまま東京に滞在し、24日はトンボの懇談会に顔を出してきた。
で、23日がフリーとなった!
こんなことはめったにない・・・・どこに行こうか?
いろいろと考えた結果、まずは、千葉の流山電鉄に乗ってみることに・・・
そして、午後は、市川市へ・・・
京成電鉄・国府台(こうのだい)駅からちょっと歩くと、真間山(ままさん)というお寺がある。
ここは小学校から中学にかけて、私の一番のフィールドだったところ。
多いときは、毎日毎日通い続けた・・・・
冬は、土や朽木の中、壁・・・そして、犬の糞・・・どこでも、何でも虫を探した・・・
あれから、三十数年・・・・
思い出の場所はどうなっているのだろう・・・
そんな思いで、立ち寄ってみることにした。
国府台駅から思い出を頼りに、真間山へ向かう・・・・
でも、今の町並みと思い出が一致しない・・・仕方なく、看板を頼りに、真間山へ・・・
たどり着いたのはお寺の裏の墓地・・・まったく記憶が蘇らない・・・
変わってしまったのかな?
墓地のサクラの幹に目をやると、ヨコヅナサシガメの幼虫が集団で越冬していた。
この虫は、当然、三十数年前にはいなかった虫・・・・これでは、思い出も蘇らない・・・
でも、ちょっぴり、うれしい・・・
実は、ヨコヅナサシガメを野外で見つけたのは初めて。
これまで、このブログでも何回か紹介したし、自分でも2年ほど飼育したことがあるんだけど、みんな人からもらったもの。
やぱり自分で見つけるのはいいもんだね。
思い出を探して、さらに歩く・・・幼稚園があり、その横に細い路地を見つけた。
その瞬間、思い出が鮮明に蘇った・・・・
この路地は、友人2人と昆虫採集をしていて迷い込み、犬に追いかけられた場所・・・
逃げ場のない路地で、スポーツ万能で足の速い友人は私を置いて逃げ去り、気が付いたら私は犬にも追い抜かれていた・・・・
一度思い出が蘇ると、次々と糸がつながってくる・・・
生まれて初めてツマキチョウを採って、うれしさのあまり、見知らぬ通行人に抱きつきそうになった急な坂道・・・
今では、山側の斜面はコンクリートで固められ、谷側には新しい住宅がひしめいていた・・・
立派な山門には、冬だというのに、セミの抜け殻が付いていた。
高くてアブラゼミだかミンミンゼミだかはわからない・・
数えてみると・・・11個もあった。
この山門脇の林は、確かアゲハチョウの蝶道だった・・・下草のササにはゴイシシジミがいたっけ・・・
気が付くと、最初の墓地に戻っていた。
所要時間は10分たらず・・・
歩いてみて、あまりにも狭い!と実感した。
こんな狭い場所の何が楽しくて、毎日毎日通ったのだろう?
考えてみたら、今の自分は、珍しい種ばかりを追いかけ、普通種や身近な自然にあまり目を向けていないような気がする・・・
こんな狭い場所でも、目の向けようによっては、何時間いても飽きないくらい楽しめるのだ・・・
思い出の地で、あらためて「初心」が大切だと思い知らされた・・・・
春になったら、家の近くでも歩いてみようかな・・・・

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