4月の低温の影響で、春の虫たちの発生がなかなか読めない。
4月下旬に羽化をするムカシトンボもどうなっているのか?
そこで、昨日、浜通りの生息地を見に行ってきた。
午前9時半、幼虫のいる沢近く、木々がとぎれて明るくなった場所では、未熟な個体が何頭も飛び交い摂食行動をしていた。
未熟度を見るため、1頭捕まえてみた。
オスで体はまずまず硬くなっている。羽化したのはゴールデンウィークの前半かもしれない。
ムカシトンボは手で持つと、ほかのトンボにはない動きをする。
普通のトンボは腹部を内側に曲げるのだが、ムカシトンボはそれと同時に、背中の方にも大きく腹部をそらしてくる。
なんとなくしっぽで刺されそうな気もする。
羽化はしているだろうか?
時間も時間なので、とりあえず羽化殻だけでも、と思い沢の中を歩く。
羽化した個体は見つからなかったけど、羽化殻をひとつ発見。
確か、海獣さんが今年ここで2個の羽化殻を見つけているというから、計3個。
もっとあってもいいんだけどな・・・
羽化殻の写真を撮り終え、ふと顔を上げると、シダ植物の間からのぞく青空にムカシトンボが舞っていた・・・・
太古の昔もこれと同じ風景があったのだろうか?
ふと2億年前にタイムスリップしたような気持ちになった。

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