夏休み前のお楽しみ? 加工実習です。
昨年はモモのコンポートを作りましたが、今年はウメとアンズのジャムを作ります。
材料はウメが「剣先」、アンズが「東亜」と言う品種で、6月の千代田収穫の際に確保して冷凍保存しておきました。
当たり前の事ですが、まず手を洗います。
あれ?、みんないつもより一所懸命洗っているような・・・
その理由は・・・
「は〜い、こないだの講義でスタンプした例のヤツを配るよ〜」
Sさん、それは一体・・・・
「うぎゃ〜!!」(お食事中の方がおられたらごめんなさい。)
これは「パームチェック」と言って、手に付いていた菌を調べるモノ。
要は培地の上に手をスタンプして、付いていた菌を培養させるわけです。
今回は常温で5日培養しましたが、それにしても凄い!!
普通に講義を受けている時にスタンプしたそうですけど、こんなにいろんな菌が住み着いているんですね、人の手には・・・
食品加工と言う事で、衛生面にも充分注意しなければ、と今回初めて導入しました。
バイ菌、えんがちょ〜!!(笑)
充分手を洗ったところで、再びパームチェックにスタンプします。
もちろん、手洗いのビフォーアフターで、どれだけ違いがあるか調べるため。
これで真剣に洗ったか、いい加減だったかバレてしまいます(笑)。
「何という事でしょ〜」にならんと良いね。
さて、初っ端にショッキングなモノを見せられてしまいましたが、気を取り直して作業開始、念には念、ゴムの手袋をはめましょう。
今回は「アンズ組」と「ウメ組」に別れて作業します。
アンズ組はみぞっちといわむー、既に蒸気を流している二重釜に、まずはアンズの汁を入れます。
アンズは先に解凍しておいたので、この気温では手早く処理せねばなりません。
続いて果実を投入〜。
実はアンズの方は既に種も取ってありました。
一方のウメ組はあつしクン、よっしー、よこちゃん先輩です。
ウメはまだ凍ったまま、まずは竹串でヘタを取る作業から・・・これが結構大変。
ヘタをちゃんと取らないと、ジャムの中に残ってしまいますし雑味の原因にもなります。ウメ組頑張れ〜
ようやくウメ組も二重釜に果実を投入です。
「お〜!!」 ・・・って、何故そこで感動する(笑)
感動している場合ではありません。
二重釜なので焦げ付く事はありませんが、手早くかき混ぜないと火の通りがムラになりますよ。
一方先行するアンズ組は余裕の表情。早くも砂糖(グラニュ糖)を投入。
みぞっち、灰汁(アク)取りまで始めちゃいました。
見かけによらず案外芸が細かいのね(笑)。
ウメ組はここで砂糖投入。
アンズと較べて酸味が多いので、多少多めに入れましょうね。
右も左もグツグツコトコト、外も暑いけど、蒸気を使っている室内も相当暑くなって来ました。
ウメ組は3人で息を合わせてかき混ぜます。
と、ここで予想外の問題発生・・・
ウメの種がなかなか取れない!!
ザルにすくってヘラでで擦っても取れません、さあ困った・・・
「え〜い、メンドウだ、外注しちゃえ!!」
横ちゃん先輩、ついにキレる(笑)。
で、外注されちゃった人(笑)、Mさん。
ウメをグリグリと潰して・・・
Aさんもサポートに入りひとつひとつ、種をつまんで外します。
「なかなかメンドウですね〜」
「手間賃いくらくれるつもりかしら・・・」
一方アンズの方はいい感じに煮詰まって来ました。
SさんとNクンは実験台をアルコール消毒して、瓶を並べる準備。
瓶詰め作業は熱いので、ゴム手袋の上から軍手をはめます。
瓶詰め開始。
瓶の外にこぼさない様、慎重に詰めていきます。
「先輩、フタお願いしまっす」
この時フタはキツく締めません。
後で煮沸(殺菌)した時に中身が出ない程度に締めておきます。
ウメ組も瓶詰め作業に入りました。
こちらは手数が多いのでスピーディーに進んでいきます。
瓶詰めが終わったアンズ組は釜洗い。
暖かいウチに洗わないと、こびり付いて落ちにくくなります。
同様に使ったヘラやお玉もすぐに洗います。
ジャムを詰め終わった瓶をかごに並べ、煮沸殺菌の準備。
瓶がひたひたに浸かる様に水を足します。
煮沸殺菌中。
このまま30分、煮沸します。
殺菌中は特に作業が無いので、ここで休憩を入れます。
暑い室内での実習と言う事で、今日はいつもの麦茶とお菓子に加え特別にアイスキャンディーが用意されました。
お手伝いして下さった方々も一休み。
さて、殺菌が終わり、瓶が釜から出されました。
ここではじめて瓶のフタをキツく締めていきます。
熱いから気をつけてね〜
締め終わったら、瓶を逆さにして並べます。
全ての瓶のフタが締められ、作業終了です。
このまま一晩置いてゆっくりと冷ましていきます。
最後に煮沸消毒に使った二重釜、そして床などをキレイに掃除して、本日の実習は終了です。
出来上がったジャムはみんなで分けました。
もちろん研修課長も写真には写ってない(撮ってるから当たり前)けど、ちょびっとだけお手伝いしたので1本づついただきましたよ〜。
早速朝食のトーストに付けて食べてみましたが、どちらも爽やかな酸味が効いていて美味しかったです。
目を瞑って食べ比べてみたけど、ウメとアンズの区別はしっかりつきましたよ(笑)。
暑い中ご指導頂いた流通・機能性ユニットのSさん、Mさん、お手伝い頂いたAさん、Nクン、ありがとうございました。
さて、8月は研修生は夏休み、と言っても、或る程度のんびり出来るのは1年生のみぞっちだけ。
2年生は卒論のための調査などがあり、それぞれ日を決めて出てきます。
また、最終週には広島県安芸津のブドウ・カキ研究拠点での実習があるため、1年生も1ヶ月まるまる休める訳ではありません。
とは言え、全員がいない日も何日かあるので少し寂しいですかね。
いやいや、鬼の居ぬ間に(笑)事務仕事を一気に片付けなければ・・・頑張ろう。

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