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2007/10/11

旋盤の歴史  ビジネス

 リンゴの皮をむくという動作を思い浮かべて下さい。
右利きの人は左手にリンゴ、右手にナイフを持ちますよね。
そして、左手でリンゴを回転させ右手でナイフの角度を調節しながら皮をむくはずです。
 円柱形状部品を加工する旋盤も、実はこれと同じなんです。
工作物(リンゴ)を回転させバイト(ナイフ)を移動させる事により切削する(削り取る)機械です。

 近代産業における旋盤は産業革命期のイギリスで1780年頃モーズレという人によって発明されました。この旋盤は土台も含めて全て鉄製で、ネジ切り機構が付いていることが大きな特徴です。第一号機は主軸が右側にありましたが第二号機以降は主軸が左となり、現在と同じ配置になりました。

 工作物を回転させて何らかの加工を施すものを広い意味で旋盤と定義すると、ミケーネ文明の出土品から旋盤で加工されたと思われるものが出土していますし、エジプトの壁画には2名で操作する旋盤が描かれていますので、古代文明期から、すでに存在していたことがうかがえます。
 旋盤は14世紀の時計の発明とともに大きく発展し、精度の高い歯車などの加工を行いました。時計用の小型旋盤は王侯貴族の間で流行ったローズエンジン(卓上型の旋盤&形削り盤)へと発展し、様々な機構が試みられました。
ルネッサンスの天才レオナルド・ダ・ビンチはネジ切り機やクランクを利用した足踏み旋盤を考案しています。
 16世紀のイギリスでは木工旋盤(ポール旋盤)を使った装飾性の高い家具製造が広くおこなわれていました。モースレの旋盤が登場する前には、水車の力を利用した大形のシリンダー中ぐり盤(水車小屋の壁た基礎がそのまま機械のベースになっているウィルキンソンの中グリ盤)などがすでに存在していましたが、精度はまだまだ不十分でした。
 蒸気機関の効率改善をはかるために高精度の加工機械が求められていると共に、機械設備や工場を作るには「ネジ」が大量に必要でした。それを実現したのがモーズレの旋盤であったわけです。

 旋盤の刃物をバイトと呼んでいます。
この「バイト」の語源には諸説あるのですが、モーズレが旋盤を発明した頃、まだ鋼の性質が十分理解されておらず、旋盤作業に適した刃物も模索が続きました。そんな中で、石切場の石ノミを使うと良い事が知られるようになりました。特にドイツ製の石ノミが流用されたことから、ドイツ語の石ノミを表わす言葉である「バイト」が自然に旋盤の刃物をさす言葉として定着したのではないかというものが最も有力視されています。

 金型製作においても旋盤は必要不可欠な機械です。
しかし我が社では、旋盤加工において色々と問題を抱えています。
次回は、それについて書きたいと思います。
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