世の中は思うようには行かないものです。
上手くはゆかないものです。
今月の都筑民家園の月釜は、10月ということで「風炉の名残りの月」。
風炉釜に、鬼面切合の鉄風炉を使いました。
灰方は“丸灰掻上”、鉄風炉に限られる灰方で、掻上は水の筋目を表します。
火床に水の卦を書かず、蒔き灰もせず、前土器(まえがわら)は赤が約束です。
敷板も敷瓦を使います。私はその和尚さん先生からいただいた織部の敷瓦を敷きました。
と、滑らかに文章は進んでおりますが、
実はこの鬼面切合鉄風炉、朝 家で灰形を作り、
車のトランクにおいて、民家園に向かう途中、ハンドルをきると、
後ろの方で「ガシャン!!」という音が
思えば、今日はそんな日でした。
・民家園の茶室について、花入の箱を開けると、落とし(?)が入っておらず、民家園の竹を切って落としをつくる。
・蹲踞の水は溜まりっぱなしになっていて、一度全部開けて、蹲踞を拭いて、また、水を張る。
・花が思うように活けられない・・・・・あっ これはいつものことか
・茶入を箱から取り出したら、仕覆の紐が私の苦手な“長緒”・・・これも普段の稽古嫌いの報い
・暑い

急遽、中置きをやめて、風炉を勝手付に・・・・まあ、細水指を定位置に置きましたら、バランスが意外と好かったのでこれは収穫ですか?
・茶杓を忘れる
というわけで、本日は民家園所蔵の茶杓『七転八起』を使いました。
そう、トランクの中の風炉釜の話しに戻りますが、
見事に倒れていました。
実は、この風炉釜の入っている箱が灰で少々汚れておりましたので、
そのまま、トランクに置いたのですが、
却って、トランクの中は灰だらけになってしまいました。
灰だらけ・・・・
「茶人は、火事の時はまず”灰”を持って逃げろ!」と云われているのに、
自分の車のトランクは灰だらけ・・・
今日は、ドタバタで月釜の室礼の写真を撮ることすら忘れてしまいました。
「あぁ、名残惜しい」

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