JTB主催・NPO川越きもの散歩企画の「本庄・児玉・繭の里をたずねて」ツアー無事に予定通り開催できました。
何かと自粛というより他粛の雰囲気のなか、総勢26名のご参加を頂きありがとうございました。消費の萎縮は復興の妨げになると確信しておりますゆえ、AKY(あえて空気をよまない)精神で個々の活動を営みたいものです。
また、ツアー参加者の方々から埼玉県加須に避難されている原発の町「双葉町」の子供たちのための義捐金をいただきました。昨年のこのツアーで見学をした加須の手書き鯉のぼりの職人さん、橋本さんが双葉町のお手伝いをされているのでつながっていきたいと思います。

このツアーの目玉・4月だけ一般公開される神川町の原善三郎の別荘「天神山山荘」を見学。横浜の明治の豪商・生糸王の原善三郎の実家です。原家は富岡製糸場の3代目オーナーでもあり、明治初期に敷地内に座繰りの製糸工場がありました。

対岸も原家の別荘・かつては神流川に自家用渡し船があったそうです。

原家13代目当主・こだま森林組合長の原邦紘さん。原さんの取り組みは日本の林業再生のモデルケースとして注目され、全国から講演依頼のある多忙なかたです。
埼玉県「みどり再生」委員会でフジイもご一緒させていただき、数々のご教示をいただきました。「ひっそりと見てもらいたいから、あんまり宣伝しないでよ。4月はひとつき庭園を公開しているからそれで十分でしょ(笑)」と原さん。

山荘の門も材木をふんだんに使っています。
明治20年代の建物、原善三郎が帰ってきたときは門から緋毛氈がひかれたそうです。

毎年4月29日にはこの山荘の建物で筝曲家の奥様「原多喜子勉強会」が開催されます。今年は残念ながら中止となりました。

床柱はつつじ。(巨木ですね)二本取れて横浜の三渓園にも使われているそうです。建築時の庭師は横浜の三渓園と同じ職人とのこと。群青色の土壁は金沢の兼六園の前田家別荘と同じ。宝石ラピズラリを砕いていれたもの(明治時代に人工的に作れるようになり豪商の邸宅で流行ったそうです)

天井はケヤキ一枚板で畳と同じ向きで配置、長い廊下も接ぎのない通しの丸太。座卓もこの山の杉で作られたものです。

皇族がお泊りになった際の専用の厠。

広大な敷地、広すぎていつもすべて回ることができません。原家は4月後半は今度はつつじの季節、ぜひまた今月中におでかけしたいところです。
そろそろランチの時間です。地元の名物をいただくのもこのツアーならではの楽しみです。

本庄の町中にあったヤマキ醸造さん、おいしい水がでるという神泉村に移転して有機大豆で味噌とお豆腐を作っています。
ヤマキ醸造 紫水庵
http://www.yamaki-co.com/user_data/sisuian.php

わらび餅がデザートにつき、お豆腐、湯葉、厚揚げ、玄米味噌汁などとても美味しい御膳、女性に大好評でした。お花見ツアーやゴルフ客などのキャンセルが相次ぎこのままでは二次被害も危惧していたとヤマキさん。予定通りツアーを開催したこと、とても感謝されました。
盛りだくさんのこのツアー まだまだ続きます。

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